エンジニア

エンジニアの値付け

もう20年くらい前になるのではないだろうか。いや、そんなことはないか。その話を聞いたときにはすでに辞めていた人が言っていたということを人づてで聞いて、今になってもとても印象に残っている。 『エンジニアは自分を高く売れ』 この言葉を読むと色々と…

エンジニアがポートフォリオを持つ価値

採用面談をしていて思うのは、業務経歴以外にポートフォリオを持っていると、採用候補者に対する認識がガラッと変わるケースがあるので、エンジニアはポートフォリオを持って欲しいと思う。 理由は、以前のエントリにも書いたが、業務経歴書だと『業務でこれ…

異世界な事業会社でフリーランスが心理的安全性を失わないために

ここ数年のエンジニア界隈、特にSIerから事業会社へ流動性は少しずつ高まっていると感じられる。身の回りでは、ここ数ヶ月落ち着いた感じではあるがそれでも副業を始めたり技術顧問になったと報告されていると、一定のパイプラインが確立したのだろうと思う…

エンジニアに悪魔は手軽な達成感ばかり囁く

某所で某エンジニアが参画して数ヶ月が経ったころ、そのエンジニアの評判がすこぶるよろしくない。理由は採用したときに、担って欲しいのは業務システムの改善で、他に運用サポートも期待していることを伝えていたらしいのだが、蓋を開けてみれば、肝心の業…

エンジニアをマネジメントしてはいけない

自分が一兵卒のエンジニアのとき、自分に対してあれこれと言われていたような気がする。 『キミはこうだからできない』とか。アレは自分のキャリアや目標の達成に何一つ役に立たなかった。 1人、自分のキャリアについてマネージャから『キミには選択肢がある…

スキル不足なエンジニアはマネージャと人事部で作られる

エンジニアの技術転換は何も『スキル不足で職場に居場所がないおじさん』のスキル不足だからとは限らない。 blog.tinect.jp Javaがでてエンプラ系でわっと広がりを見せはじめて暫くした後、当時の組織ではJavaをやっていないエンジニア全員にJava研修を強制…

エンジニアの転職先に対する振る舞いの基本

前日、離れる組織向けの振る舞いを書いたので、移る先について述べる。 fumisan.hatenadiary.com エンジニアは辞める組織にその意向を伝えるときには意思決定を済ませているからよっぽどのことがない限り元の鞘には戻らない。以前、唯一この人ならという人が…

エンジニアの辞める組織に対する振る舞いの基本

エンジニアが所蔵する組織を辞めるときいくつか気をつけておいた方が良いことがある。辞めようとしている組織に恨み辛みがあろうが、サラリーの問題であろうが、超過労働であろうが、上司が気に入らないだろうが、世間いや業界は狭いので立つ鳥跡を濁さずで…

どれだけ転職サイトにエントリシートを書いてもSIerから脱出できない

本当にエントリシートをもういいかと思うほど見た。こちらもポジションを用意しているので諦めようかと頭を過るも、ここで踏ん張らないと自分たちの業務で積み上がっていることができなくなってしまうから、手を抜くことも止めてしまうこともできない。 自分…

成長を他者に求めるエンジニアは意識高い系だけではないか

ここのところ情報を外に出て取りに行くことを感けており、とは言え情報のインプットをしないと空っぽになってしまうと思ってしまう病を避けるように往訪してもらう予定を入れて急場を凌ぎ、半ば自ら強制的にインプットする場を設けている。 事業会社の仕事は…

エンジニアが事業会社で働きたいと思ったときに覚えていてほしいマインドセット

SIerのエンジニアと決定的に違うマインドセットが1つある。 コンサルをしていたときに事業会社のIT役員にあることを言われて、そういうものかと思ったことがあった。実際、事業会社で働いているとIT役員に言われたことは確かにそうだな、と思う。 『事業会社…

『石の上にも3年』はITエンジニア自身が自分を不幸にする

社会人になってITエンジニアとして働き出した当時は『石の上にも3年』だと思ったし、3年くらい続けてみて初めてITの仕事が向いているかどうかわかるのだろうと思っていた。その考えの裏には、ITエンジニアも職人のようなものだろうから、年季の開けるくらい…

会社を問わないエンジニアと会社を志向するエンジニアの先にあるもの

次の引用しているブログを読んでツラツラと思ったことは、まず『成長』という言葉はパワーワードだな、ということである。自分でもエントリに書くことはしばしばあるし、ポジティブに使う。 それ自体違和感はないし、今後も使うだろう。 ただ、これ、つまり…

ITエンジニアは中から変えていった方が楽しい

ITエンジニア(以降エンジニア)は人力で行なっている業務を機械化する役割である。であるから、もともと事業サイドの立場である。経理業務なら経理の専門家の繰り返す手作業をIT技術で自動化する。労務なら、労務の専門家の業務のうち、給与計算は毎月計算…

マネージャにエンジニアとしてのキャリアを丸投げしていいように使われても文句一つ言わないなら、それもアリだと思うけど。

後輩「また来ちゃいました」 先輩「暇なの」 後輩「ひどい先輩ですね。ひとりで寂しく仕事しているんだと思って慰めに来たんですよ」 先輩「元気そうで何より」 後輩「…まあ良いです。元気だけが取り柄なので。それで、先輩」 先輩「そうだ、行ってみたいお…

付箋紙で溢れるホワイトボード

後輩「こんにちは、センパイ。どうせ今日もランチはぼっちなんでしょ。私がそんなセンパイをぼっちから助けてあげますよ」 先輩「ん、もうそんな時間か。って、なんだよ、久しぶりに顔を見せるなりぼっちとか」 後輩「だって、周りの人はみんなエレベーター…

メンバの業務のアサイメントの考え方

SESのプロジェクトから抜けてきたエンジニアを引き合いの案件に放り込むようなケースではなく、ビジネス、組織の体制づくり、エンジニアの育成の機会、動機付けを目的として。 エンジニアが非稼動だからと、どんな案件でも働いている方がいいだろうとエンジ…

目標設定の全てを定量にした方が良い理由

OKRでもMBO(目標管理)でも、目標は定量な数値を入れることを推奨される。これは何度も説明しても、仕事では優秀なメンバも目標設定になると定量的な数字を入れたがらない。面談をしてそれを促すと、3割くらいのメンバは数値目標を設定するが、その他のメン…

ベストプラクティスを銀の弾だと思っているエンジニアは失敗しかしない

そもそも銀の弾という言葉も知らないエンジニアが世の中にはいる。 後者においてはサンプル数は少ないが数人存在確認をしたので、世の中は広いな、と思うし、知っていなければエンジニアとしてやっていけないわけではない(=目の前でエンジニアとして現存し…

エンジニアも出世した方が良い

身も蓋もないタイトルである。 一旦、出世をエンジニアからマネージャに転生したとする。プロなエンジニアというキャリアもあるが、組織によりどこまで本当に評価しているかはわからない。 端的に出世することで給料が増えるから、エンジニアも出世した方が…

ルールを作る側の楽しみ

SIerなら開発標準やドキュメントフォーマットや開発環境やセキュリティなどを一方的に押し付けられて、Web系であれば組織の価値観、ミッション、スピードにコミットされる…など、箍(たが)を一方的にはめられ、窮屈に仕事をしなければならない、などと思っ…

エンジニアと定年と

年金は給付が伸びたときから充てにしていないが、これといって資産があるわけでもなく、少ない退職金と401kでやりくりするのだろう、くらいしか考えていない。長生きはするつもりはないのでというと、そういう輩は長生きするなどと言われるが、どうもそうも…

品のない振る舞いとエンジニア

30前半でのこと。今、そのときの自己評価をすれば、仕事はそれほどできないのに、ときどき、品のない行動を取ることがあった。あるプロジェクトのチームは、所属する組織メンバだけだった。年功的に言えば、自分が一番若く、他のメンバはみなさん50代(と思…

エンジニアが生き残る武器を見つけさせたい

おおよそ20年前。30代も半ばになって、先々をどうするかを考えた。最終的に、プロマネを自分を守る武器、つまりメインのスキルとすることを覚悟して決めた。 ある意味において、これは自分の成功体験である。 プロマネの立場で、多くのエンジニアに出会い、…

エンジニアの自主性の引き出し方は100年前から間違っているようだ

マネージャから見れば、エンジニアは働き手である。あれこれとマイクロマネジメントするより、自主性を持って働いて欲しいと考えている。なにせ、自主性を持って働くエンジニアはパフォーマンスが期待できるし、実際、成果をあげることを経験的に知っている…

冴えないキャリアの選び方

現実の話として自チームなり分掌する組織の10年程度の将来構想を持ち、語れるマネージャはどのくらいいるのだろうか(感覚でそれほどいるとは思えない)。ある意味でマネージャのビジネス上での野望がないと、エンジニアのキャリア開発は、エンジニアが意識…

マネージャは育てたい

子どもを持つとつくづく思うことに、思ったように育たないし、関心を持って欲しいことに関心を示さず、全く違うことに関心を持つ。専攻は予想もしない進路を選び、勝手に育っていく。 子どもに比べたら、エンジニアは成人した人であり、独立した生活を営んで…

エンジニアに遅すぎることはない。ただ、始めないと後悔ばかりする

介護業界の中の人や医療の中の人から見れば、50代の世代のエンジニアは若者扱いである。50を超えましたからね、的なことを言おうものなら『速攻で何若者が寝言を言っているのだ』くらいのターンを食らう。 50を超えて始めたことがたくさんある。書き物もそう…

マネージャのエンジニアのキャリアへの関わり方

マネージャから見て、エンジニアはマネージャが担うビジネスを実現する最大の構成要素である。マネージャが今のビジネスをしているか、将来(数年先)を見据えたビジネスをしているかは、エンジニアのキャリアへの関わり方で判別できる。 症状エンジニアの目…

メンティーの自己評価を訓練する

新卒(要は未経験者)を採用すると、組織の体力により集合研修を行ったり、配属先で基礎的な研修を行い、業務に入る。30年前とは開発スピードも、適用技術の幅も格段に変わったため、とても1人歩きするまでの障害が多すぎる。 こうした環境を少しでも歩きや…