組織

ウォーターフォールをやめて失敗する組織

ウォーターフォールしかやってこなかった組織がagile開発を取り入れることを決めたら、組織は非連続な成長を選択したことを理解しないといけない。 カンバンを取り入れたとき、開発チームの閉塞感やプロジェクトの進捗のオーバーランにテコ入れするだけでは…

エンジニアと組織にカルチャーが必要な理由

ある組織で行動理念が作られて見せてもらったら、まあ、これでは社員の方はこれをみてどう行動を正せばいいのか役に立ちそうもないな、と思ったことがある。 行動理念は組織の価値観を表すものだから、社員はもちろんのこと、派遣さんも、(できれば)業務委…

相談されても答えは言わない方が良い理由

ある人に案件の状況をヒヤリングした後に、時間を少しいいかと呼び止められた。話の内容は組織をどう成長させていくか、と言いう組織の課題にどのようなアプローチをしたら良いか、というものだった。 外部に話を聞きに行って共感できるところがあった。話し…

メンバの長期の休みを取れるようにしておかないとマネージャも休めないのだから

マネージャの立場になると、担当する業務部門を回さなければならないので、人的リソースはクリティカルな課題である。 とは言え、自分も含め、いつ大病を患うかとかバスに轢かれてしまうかもしれないとか、結婚をするから新婚旅行含め2週間ほど休みを取りた…

個々のエンジニア、チーム、組織のどれを優先するか

アジャイル界隈のカンファレンスのテーマの変遷を思い出すと興味深い。誤解やツッコミをしたくなるだろうが乱暴に書けば、開発方法論(vsウォーターフォール)→実践(ビジネスで使え)→チーム→組織→プロダクト(事業+開発)と変遷していると(浅い理解であ…

『ぷしゅ よなよなエールがお世話になります 井出直行』

待合の時間が長そうだったので手元にあった積ん読からサコッシュに詰め込み所用に向かう。想定通りの時間に着いたところで券を忘れたことに気づき、受付に申し出ると予約票で問題ないと処理をしていただき、予約のメニューを順に済ませる間に、ページをめく…

あなたは、今年何回メンバをアピールしたか

最近、チームのミーティングがほとんど勝手に進んで行く。みんなが集まって、最初に話すは誰とは決まっていないが、タイミングをみて自分から、『これだけはリマインドしておこう』というものだけ、口頭で『念押し』する。 わざわざ、本社部門からメールやポ…

イライラとアジャイルな組織を目指して

週次でミーティングを持っている。いわゆる進捗会議ではなく、プロジェクトの付帯的な活動やその他の活動の状況を聞く。ああ、活動状況を聞いているのだから進捗会議と同じではないか。ただ、違うのはマネージャからの周知のようなものは極力しない。そうい…

何者にもなれないエンジニアの「何者」の選択肢

何者かになろうとは思ったことはないけれど、一時はこのくらいの役職までなりたい、と強く思っていたことがあったのははしかのようなものだったのかもしれない。 で、そのあとになんか無理そうだと半ば諦め感を感じつつも別の方向でやることを見つけてそっち…

割とエンジニアの組織は自由が多い

どこまで組織が体系的に且つ網羅的且つ最新の世の中の動向に追いついているかどうかに依存するのですが、ほとんどの組織で規程しているルールの改訂履歴を参照すると最後の改訂から5年以上経過していたり、小改訂であったりします。 平たく言えば、ザルです…

誰でも出来る組織の始め方

ま、組織はチームに置き換えてもいいですし、勉強会のような外部活動団体と読み替えても大丈夫(なはず)です。チームのメンバを5人以内にしろだとか、ビジョンだとか小難しいことは考えなくていいです。出来るだけ平坦な言葉で書ければと思っています(今は…

潰しの効く技術よりやりたことがあると言う方がキャリアに効く

入ってはいけないIT企業ってどんなユーザ系IT企業かと思ったらどうやら違ったのはどうでもいいのだけれど、書かれていることの言葉としてはそれどうなの、と思ったところがあったので。 anond.hatelabo.jp で、それが 数十倍潰しが効くようなサーバサイドの…

30人くらいの組織でセルフマネジメントしていた話

ここ数年、ウォーターフォールでない、つまりアジャイル開発系界隈で組織的なテーマが(観測範囲では)話題となっているような気がしていて、組織化を意識するほどのビジネスボリュームが出てきた証左かなと思ったりしているわけです。 ある時期、30人くらい…

業績評定に納得いかないエンジニアが不満を撒き散らす前に一読するといいかもしれないこと

業績評価は評価された本人と評価したマネージャの間の二者間で行われるもので基本的に闇の中で行われると言ってもそうそう間違いではないと思っています。いやいや、評定結果はマネージャの上長や人事まで知っているじゃないかと思うかもしれないけれど、評…

課題2 問題を読み、あなたのチームの育成の考え方について答えなさい。

「あなたは個人的な過去の事情からアジャイル開発のスクラムについては封印し、新たな分野で貢献しようと決意して組織を変えた。ところが移った組織では組織の存続から以前は適用していたスクラムをシステム開発手法として復活させることになった。ただ、そ…

マネージャが組織をマネジメントするために必須な5つ知識エリア

かれこれそこそこの期間にマネージャをさせていただく機会があったので、持っていない知識は本などで充足しつつやってきた中で概念的に必要だと思う5つの知識エリアがあります。 文章で書くと平易に書いていますけど、これ、やるのまじ時間かかりますよ。 統…

「変わるもの」と「変わらないもの」にどう立ち向かうかのヒントを見つけよう

まず、変わるってどういう意味かを確認しましょう。 一面的にしかものを見る癖がついてしまうと、辞書を引く前から一方的なものの見方、解釈の仕方しかできなくなってしまうので日頃から360度のビューワをぐるぐると回すように、ものを見るポジションを次々…

作業の中心にエンジニアを置くための情報と技術のあり方

人は起きて欲しくないことが起きるまでは、たとえそれが起きた時にどうなるか類似の経験をしていても見向きもしないし、どちらかと言えば思い出したくもないような経験であればあるほど自分の視界からそれを遠ざけるものです。 システム開発でのそれはトラブ…

OKRと目標管理に実装されていなければならないこと

組織によってはあとひと月ちょっとで年度末を迎えるところもあるだろうし、多くは来年3月が年度末のところが多いのでしょう。だいぶ、web系の会社も増えたり、再編があったりすると決算月がいわゆる年度末の3月ではない組織が増えているような気がしますが。…

リーチしたい読み手と実際にプロセスデザインを読む読み手のズレ

プロジェクト内でチームが業務を行う上で、作業プロセスのデザインをすることの重要性は(重要だとは明示的に書いていないけど繰り返し書いているのでわかっているよね的な感じですが)繰り返し書き綴ってきたことです。 なぜ必要なのか。 それを成し遂げた…

中小企業のシステム内製化にはアジャイルが良く似合う

まあ、多分、タイトルには後ろに隠れている前提があるんだろうなぁ、と思いながら読み進めるのが問題提起型のブログの読み手としては、一つの対処方法なのだろうと思うのです。 quality-start.in 例えば、 ITは費用ではない、投資である という標題から始ま…

チームの自己組織化の道を今選ぶべきか

自己組織化。そうした話題がTLで出てくるのだから、流行りのキーワードと言えばそうなのかもしれない。 実はここのところ、メンバに対してある実験をしているのです。明示的にどんな実験かをメンバには伝えていません。あくまでも業務の一環として。まあ、そ…

CEOの思いが思いどおりに現場に届いているかを可視化する方法

イノベーションへの解に組織が取っているイノベーションの施策が、継続的イノベーションと創発的イノベーションかに振り分けるチャートがあります。 このチャートを使って、組織の理念、wayなどの行動規範で表される組織の価値感である価値基準から現場に降…

これが必要なエンジニアにはこれが届かない

仕事って、ここまではやっておかないと、という矜持というかismを持っていないとせっかく仕事をしていても「やっつけ仕事」にしか見えないんですよ。 そういうやり方をしている人の仕事は、作業の途中で必ず文句を言う割には自分の考えを周りに押し付ける一…

プロジェクトマネジメントFAQ

1日何時間で作業を見積もればいいですか 就業時間で見積もります。ただし、次の事項を考慮してください。 組織内の間接業務 年休 病欠 研修 組織内の会議 事務作業(申請など) フルフルな就業時間で見積もると残業することが前提となってしまうので実務に使…

エンジニアに人気のないマネージャ業ほど面白い仕事はない

「そう言えば、どうしてマネージャになったんですか。大変でしょう」「辞令が出たからねぇ」「それはそうですけど。辞令が出なければなれませんから。でも、断ることだってできたんじゃないですか。プロマネが好きだと言っていたじゃないですか」「どうして…

小さなチームで大きな成果を得ることや大きな組織にスケールしながら変化し続けることはアジャイルだけではない

2012年以降、アジャイル開発がある一定のビジネスを牽引するようになったと思っているのだけれど、アジャイル開発での小さなチームで大きな成果を得ることや、大きな組織で変化し続けることはアジャイルだけの専売特許なのかしら。 従来の、傍流のシステム開…

KPIに稼働率を入れるとリソースとしてのエンジニアは幸せになれない

これは過去の経験談です。そのときにも思想的にはわかっていたことだけれど、組織上のKPIがあると新規事業の創出は基本的に無理だよね、ということをこれから書きます。 次世代を育てるために専任化する マネージャになったとき、それまでメンバをパートタイ…

事業会社の IT部門の内製化は経営者が先送りするので進むわけがない

電車の中で読み始めたら乗り換えやらなんやらで読むにはちょっと読み直したほうがいいかと思うくらい理解しづらかったのは多分、読み手の問題だからどうでもいいのだけれど、事業会社のIT部門の内製化について「そうなるかねぇ」と思ったので。 d.hatena.ne.…

エンジニアが無能な管理職を回避する方法

日本では部下を持つ役職に付くと管理職と呼ばれるようになります。組織にもよりますが、係長で部下を持つところもあれば課長になって部下を持つところもあるようです。組織というお家の家風で組織構造の違いがあるのでしょう。 その管理職の方の名刺の裏面を…