他人の経験から学ぶ

ふりかえりは自分の経験から学ぶには丁度よい
アジャイルスクラムをやっているとスプリント、つまりプロジェクトの開発の終わりに“ふりかえり”をする。これはとても良いことで、そのプロジェクトで自分がエンジニアとして行った振る舞いや取り組みを半ば強制的に省みる。人は怠け者だから、辛かったり、大変だった経験をしていると自然とそれを避けたいと思うようになる。だからこそ、その嫌な経験があるなら二度と繰り返さないために、今のスプリントで何があって自分が何をしてきたかを再度認識することができる。自分の経験をベースにするから、直接経験したことは思い出しやすく、また、痛い思いをしていればこそ、それを実感し易い。再度、実感できるからこそ、そのとき何が出来たかを考え、次はどうするかを考える機会として丁度良いのだ。


マンネリにならないために
自分の経験で“ふりかえり”をすることは、何もアジャイルなプロジェクトだけの固有の環境でしか出来ないものではなく、定型ルーチンのような仕事においても、自分自身の経験を“ふりかえり”をする効果は計り知れない。自分の経験した“ふりかえり”で気付くことはちょっとした気付きかもしれないが、気付くことが出来たことの意味を考えればその価値は大きい。なぜなら、“ふりかえり”をしなければ、その気づきに向き合うことさえなかったのだから。
とは言え、自分の経験をふりかえるだけでは、何か自分に気付く視点を強制的に入れ込まないと“マンネリ化”してしまうので注意が必要だ。最初は新鮮だった“ふりかえり”がだんだんと手馴れて、同じロジックでしか考えられないようになることも否定できない。自分の主体的な考え、意思は大切だ。だが、自分ひとりの考えだけに固執してしまうと、新しい気付きに出会えなくなってしまう。気付きとは自分だけからと限られるものではないからだ。


他人の経験から学ぶ
仕事をしてれば、だれかと一緒に働くことはほとんどだろう。例え一人のプロジェクトであっても、顧客がいるだろうし、サポートしてくれる人がいるだろう。誰か、何らか関わりがあるものだ。その関係した人と話すことができるなら、プロジェクトが終わったときに雑談をすれば良い。自分がそのプロジェクトで経験したこと、感じたこと、困っていたこと、なんでも良い。自分が経験したことを共有することで、その共有を呼び水に、他人の経験を知る機会が得られるのだ。それこそ、他人の経験から学ぶ最初の一歩になる。兎に角、一歩を踏み出し、自分の目で見、耳で聞き、肌で感じたこと以外の視点や感覚を教えてもらおう。他人の経験は自分では得られないものだから。




  • 道具室(アプリとか)

毎晩少しづつ読んでる。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

  • 音楽室(PCからリンクをクリックするとき、PCにiTunesが入っているとアプリケーションが起動します)
  • 視聴覚室
  • 調達室