エンジニアはなぜ、モノを作ることと作り方を作ることとの両方が出来ないといけないのか


プロジェクトがね、スムーズに、自分=プロジェクトマネージャがデザインしたとおりに進められているなら、それは、プロジェクトで顧客に届けるモノを作るという行為が思い描く品質レベルでプロジェクトメンバが作れている状態なんだと思うんです。


作ってほしいモノを作って欲しい品質レベルで作ってもらえるって、とっても恵まれているんです。それは、それが出来ているときには当たり前な環境下にいるので湯水のように享受してしまうんです。


当たり前にやって欲しいことを当たり前にやってくれるメンバのスキル、振る舞い。ほんと、そういった状況下に居ないときにその当たり前にやってもらえることってとっても貴重だったんだ、と。はぁ。


エンジニアなら、エンジニアだからこそ、モノを作るということが職業の役務なわけで。最初から役務としての役割なんて果たせるわけないですけど、経験と継続的な学習とがあって初めて次第に役務をこなせるようになるわけで。


で、エンジニアはそれだけでいいのか、って問われればそうでもなくて、って。モノを作るための作り方も必要なんです。エンジニアが作るものは複雑です。違うな。いろいろ組み合わせないと顧客が欲しいモノとして動かないんだな。だから、組み合わせてモノを作る。でもそのモノを作るという行為にするために、自分では手が回らない補完として誰かに役務を担ってもらうときに“しくみ”としてモノ作りの“作り方を作る”ことが必要になるんですね。


その二つがあって初めて顧客にまでモノが届けられる。ううん、これも当たり前なんだけれど、前者のモノを作るという役務を果たしてくれるエンジニアがいないと、エンジニアのレベルが低いとそこを委託する側で尻拭いをしないといけなくなるので、“モノ作りの作り方を作る”に手が回らなくなって首がしまっちゃうんだ。あぁ、こわい。


エンジニアならモノ作りばかりができるんじゃだめですよ。モノを作る作り方を作れるようにならないと。