長時間労働とおさらば、due dateで仕事をしよう


体力的には自信があるので、過日のピークがバシバシと立ったプロジェクトなんてまだ、週末の片方が休めていたじゃないか、なんて言うくらいの余裕か強がりか判別がつかない世迷言を言うだけの余力は取ってあるんですが、そういったキャパはエンジニア一人ひとり特性が違うだけあって千差万別であることもわかっているけれど、まあ、体力より精神の方が先にまいってしまうようだから本当の体力の限界はわからないものなのかもしれないですねぇ。


じゃあ、エンジニア一人ひとりのキャパはプロジェクトのピークやピークオフでも同じかと言えばやっぱり負荷が掛かる分、ピークが立っているときの方が興奮している分だけ伸びしろができるような気もするんですが、どんなもんですかね。だから、ピークオフになると伸び代が伸びた分、ポカンとしてしまうというか。開いてしまった時間に何していいんだかわからん、みたいな。


それがおかしい感覚なんですけどねぇ。


このタスクはいつ終わらすんですか

「このタスクをお願いしたいんです。○○がインプットで、△△の切り口で3パターンくらいにまとめて。pptで1-2枚くらいのボリュームのイメージです。レビューアはAさんだから子細は手を付ける前にかイメージアップして。」
「わかりました。」
「N日くらいで終わると“勝手に”思っているんだけど、どう。」
「わかりました。」

「進捗どうですか。」
「いやぁ、まだです。」
「あれ、イメージ合わせしたよね。わからないところあったの。」
「まとめ方が……。」
「レビューアのAさんと会話したの。観点を聞いちゃった方が早いじゃん。会話しておいでよ。」
「は、はい……。」

「合意した期日だけど、どう。」
「えぇ、まだ……。」
「何に困っているか教えてよ。それ取り除こう。」


プロジェクトのピークやピークオフに関わらず、担当するエンジニアにタスクをアサインしても合意した期限までに終わらないことがしばしばあるものです。それも決まった人にその傾向が高い。


タスクが期日までに終わらせられないエンジニアには、終わらない理由があるんだと思います。その終わらない理由は理解はするけれど、その終わらない理由を排除することも仕事の内だと思っています。だって、仕事を終わらすことが仕事ですから。


例えば、想定外のことがあったとか、急な割り込みが入ったとかであれば、想定外のことがわかったタイミングとか割り込んで来たタイミングで仕掛の期日を調整すればいいんです。だって、その割り込んできた仕事は誰が割り込ませることを諾としたのか、ってことです。割り込ませたのがプロジェクトとは他の所からであれば、今の仕事のマネージャと相談するんですよ。「どっちをやるんですか。」って。


タスクを終わらせられないエンジニアにある傾向の一つして、人が良すぎるんです。だから、ちょっとしたことを頼まれて引き受けちゃう。それじゃあ限られた時間の中で仕事をしているのに仕掛中の仕事がいつになっても終わらない。それも問題。


何が問題かって言えば、“優先順位”が付けられていないことです。ちょっとした割り込みに高い優先順が高いタスクなんてないです。ホントに優先順位が高ければ、仕掛のタスクの情況を聞いて調整しますって。え、してもらえないの?それはそれで問題だね。それは調整しましょう、って言わないと。


タスクの見積もりとdue dateと

「N日くらいで終わると“勝手に”思っているんだけど、どう。」
「わかりました。」


って会話したとき、問題だったのはそのN日が妥当だったか、と言う観点もあります。N日がどういった内容でN日だったのか。勝手に見積もった方が、

  • 誰のスキルレベルで見積もっているのか
  • 時間はタスクに専念している状態だけの正味ではなかったか


といったことを含めて勝手に見積もった、であることが多いです。見積もったスキルレベルがタスクをお願いするエンジニアと等価であればいいですけどね。往々にして、見積もった人のレベルで見積もっていることが多いので注意が必要です。なので、アウトプットのイメージアップが勘所になってくるんです。


イメージアップしたアウトプットがタスクを頼まれたエンジニア自身が“その場”で腹落ちしてなければ、その場のタスクの完了に関する見通しは根拠がないです。だって、終わるかどうか自分で見極められていないんですから。

  • エンジニアのレベル
  • 具体的なアウトプットのイメージの摺合せ


これがあってはじめて“due date”を決められるんです。


due dateを意識するから終わらせようと集中する
due dateを決められれば、託されたタスクを期日までに終わらそうと意識が働きます。だから、仕事の優先順位を意識するし、タスクをコントロールしようとするんです。その結果、仕事に集中できるようになるんです。


期日に終わろうとすれば、自然と時間の中で終わる様になります。何かハードルのような障害が見つかれば、終わらそうとする“意識”が働いて調整を始められるようになるんです。


そうして初めてタスクが自分のコントロール下に入ることなる。多くのエンジニアはここが出来てないんです。この手前のままで滞留したり、それで良しとしてしまう。その一歩先までコントロールが出来るようになれば、自分で判断して意識決定できる範囲が増えることになるんです。


それで何が良いことがあるかって言えば、早く帰れます。だって、仕事は終わっているんですよ。タスクは自分でコントロールしてるんだから、終わりが見切れるようになっているんです。一番貴重なリソースは自分自身の時間ですからね。それを自己研鑚に使うのもよし、困っているメンバを助けるのもよし。艦これに使うのもよし。


due dateを意識して、仕事をコントロールしましょう。