プロジェクトマネジメントはアジャイルで変化する局面に入ったがそれを実践するエンジニアの技術は




TLで“プロジェクトマネジメント分野の技術動向と展望”コラムが流れてきたので、「(どんなんだろうなぁ。)」と思いながら読んで見たんだけど……。


まだまだこれからだよね、と思った。

プロジェクトマネジメントプロセスも、このアジャイル開発に大きな影響を受けることになると思われる。アジャイル開発のマネジメントのポイントは、スコープ、スケジュール、コストの3つのベースラインがプロジェクト開始後変化することである。したがって、繰り返し(イテレーション)をどのように管理するか、スコープをどのように確定するか、予算管理の方法をどうするかといったことが、プロジェクトマネジメントに重要になってくる。


アジャイル開発のマネジメントのポイントは、スコープ、スケジュール、コストの3つのベースラインがプロジェクト開始後変化することである。”と述べられていますが、


ウォーターフォールを採用しているプロジェクトだってプロジェクト開始後に変化するでしょう。だから、PMBOKに変更管理プロセスがあるのでしょう。

たとえば、EVM(アーンドバリューマネジメント)における基準となるPV(プランド・バリュー)は計画時に作成し原則として変更しないものであるが、この値が変化するという前提での管理指標が必要となってくる。


えっと、PMBOKで変更管理プロセスがあるのは、スコープ、コスト、スケジュールが変化するものだから用意されていると思っています。EVMもPMBOKに収められているもので、コストやスケジュールが変更管理プロセスに乗れば計画変更が必要です。よって、EVMは変更管理プロセスによって顧客と合意された後に見直しされるもの、と思いますが。


つまり、変更管理プロセスがある時点で変化する前提なんですよ。

現在のプロジェクトマネジメントは、PMBOKの考え方に見られるようにプロジェクトマネジメントとプログラムマネジメントを明確に分けている。プロジェクトで完成させるプロダクトについて、その価値を考えるのはプログラムマネジメントであり、プロジェクトマネジメントの領分ではないというものである。


そうかなぁ。PMBOKのプログラムマネジメントは、プロジェクトを束ねたものでポートフォリオマネジメントじゃないかなぁ。プロジェクトがプロダクトで、そのプロダクトの商品戦略として狙うマーケットの定義づけや既存プロダクトとの棲み分けをプログラムマネジメントの立ち位置で考えて実行に落とすならそうかもしれないけれど、プロダクト開発でないプロジェクトであればそう言い切れないので引っかかる。

また、日本プロジェクトマネジメント協会が作成しているP2M(Project&Program Management)では、プロジェクトとプログラムを統合して考えており、プロジェクトが生み出すプロダクトの価値まで含めて扱っている。


まだ生きてるんでしょうか。2002年くらいに制定されたんですよね、コレ。

しかし、多くのPMOで、PMOそのものの存在価値が問われており、廃止する企業の例も出ている。PMOを廃止する理由は、PMOの貢献度が計測できないということである。その原因はさまざまであると考えられるが、企業戦略と結びついたPMO活動ができていないことが最大の原因と考えられる。


あーこれは、経営側なり現場なりPMO自身が事務屋になっているんじゃないのかな。ワタシ的には、PMOになれるのは、プロジェクトマネジメントの理論と実践に長けた人しかアサインしてはいけないと思っているんですよ。そうでない、単なるエンジニアをアサインし始めた途端、便利屋として、事務屋としての仕事になってしまう。それは、本来プロジェクトサイドで負担する仕事です。それを人的リソースもコストもPMOにつけまわしているんですよ。


だから、企業戦略がたとえあるとするなら期待するPMO活動に結び付いていない、となるんですね。