エンジニアがプロフェッショナルを目指さなけば使い倒されるだけ


もう2月ですね。年度が1月始まりの組織は目標設定は終わったころでしょうか。4月始まりの組織はそろそろ期末評価の頃ですね。エンジニアに限らず、民間組織なら組織の成長に何らかの形で貢献しないと業績を評価されないとサラリーに反映されないでしょうから、なんとか貢献したいものです。


貢献と言っても「じゃあ、貢献するために、どうすればいいの?」と思うかもしれないですね。一番わかりやすいのが仕事の役割を少しずつ上げていくことです。エンジニアであれば、最終的にはプロフェッショナルを目指すことになるでしょう。


では、そのプロフェッショナルには何が求められるかを明示的に理解しているでしょうか。もし、感覚だけでおぼろげにしかとらえていないなら、残念ながら今のままではプロフェッショナルには近づけない。だって、ゴールが判然としないのにどうやってそのゴールに辿り着くことができるのでしょうか。


一つのことしかできないならそれはプロフェッショナルとは言わない

「エンジニアなんだから、技術だけやってればいいじゃない。」


もし、そう思っているなら、この場合も今のままではプロフェッショナルにはなれないでしょう。残念ながら。


一つの、例えば技術だけに長けているとするなら、それは“単純工”なのです。“単純工”が良い悪いではないくて、一つの技術に長けている状態についてを語っています。その一つの技術を極めたのなら、“熟練工”です。


単純工でも熟練工でも共通なことがあります、それは、“一つのエリアしか担うことができない”、ということです。


プロフェッショナルに必要な要素は
なら、プロフェッショナルに必要な要素は何が必要なんでしょうか。それは、次の4つの能力が必要です。

幅のある技術エリアをカバーする“多機能工”であること
ある程度の営業力を持っていること
マネジメント能力を持っていること
チームビルディングの能力を持っていること


それはなぜか。


プロフェッショナルとは、ビジネスとして仕事を成立させることができる能力が必要だからです。プログラムが書けても、一人できることは限られるし、企画から試験までを一貫してやり通すことができるような単純な話ではありません。


そのプログラムだって売れないと食べてはいけないのです。売らないといけない。


さらに、一人で出来ない作業のボリュームなのだとしたら、誰かとチームを組まないといけないけれど、チームとして機能させるためにはチームという小さな組織を運営、つまり、チームビルディングができなければならないのです。


そして、それらをコントロールするマネジメント力が必要になるのです。


これらができるようになって、初めてプロフェッショナルと呼べるのです。


勿論、プロフェッショナルに近づくためには、いきなりそのポジションに立つことはできません。経験していないことや学びのないことは、例え、自分の頭で想像がついたとしても、実際にやろうとすると、頭で思い描いたことをリニアに身体の振る舞いとして動かすことができないからです。


誰でも、想像以上に難しいとか、思ったように動けないと経験したことがあるでしょう。そうしたことを踏み越えていくためにも経験値なり形式知なりで学びを続けていく方法しかないのです。


もし、プロフェッショナルを目指す道を選ばないとしたら何が起きるでしょうか。それは必要な工程で便利に使われる単純な機能工としてでしか扱われません。だって、活躍する場が限られるのですから。プロフェッショナルを目指している時点で多機能工としての選択するのであれば、複数の工程に跨ってプロジェクトのチームを構成メンバとして貢献することができるのです。貢献するということはそうした多くの場で役割を担うということでもあるのです。