エンジニアができること、エンジニアがやりたいこと、マネージャがやってほしいこと


チームのメンバが成長していく姿を見るのはうれしいことです。マネージャなら誰しも思うものだと、ワタシは思うのです。いや、「そんなことないよ。」なんて言う人もいるかもしれないけれど、マネージャも様々ですからそれはその間暫くはマネージャからの支援は諦めて自分でせっせとやっておいた方がストレスを低減できるかもしれないですね。


ワタシが「メンバの成長をどこで感じるか。」なんですが、それはロールを“一つ”ステップアップしたとき、です。

  • 何もできなかった新人が少しずつ助けを貰いながら作業をできるようになる
  • 先輩エンジニアの支援が必要だったメンバが一人で考え、判断できるようになる
  • 他のメンバの面倒も見られるようになる

 :


そうした、今いるところから階段を一つ上がって、別のロールを担えるようになるととてもうれしいんです。それはなぜかと言うと、チームの体力が向上するからです。ステップする前のチームでプロジェクトマネージャやSEリーダ、担当エンジニアのロールとしての構成から誰かがステップアップすることでビジネスに対する対応するキャパシティが増えるから、です。それは、別の面からみると同じメンバの実践による練度が上がりますから結果的にチームの成熟度が上がることになります。


エンジニアの視点で観れば自分自身の存在価値を具体的に示すものだと思うし、組織の観点で観ればビジネスを担う大切なリソースを確保するということでもあるのです。


エンジニアができること
そうしたエンジニアが自分自身の存在価値を高めるために何が必要かは、今ある自分をありのまま認識しないと自分自身ができることさえあやふやにしか答えられません。


そして、得てして自分自身がエンジニアとして必要な基本スキルと技術的なスキルを棚卸すると何ができるの“何が”は思いつくまま出せるのに、どのくらいのレベルでの“どのくらい”があいまいであることに気づくのです。


自分自身がエンジニアとして、

“何をどのくらいレベルで出来るか”


と言うのは自分自身で把握しておくべきことです。その裏付けも必要です。実践でやって頭で汗をかいて頭の中での理解と身体の振る舞いの同期を一致させることができなければそれはまだ身に着けている途上です。そうしたレベル感を、習得状況を押さえておくことが必要だと思います。


エンジニアがやってみたいこと
エンジニアがやってみたいことを尋ねると意外とスピードよく返ってくることが多くないのです。それは組織の文化なり家風なりかもしれません。それでもキャリアは他人が決めることではありませんから、5年後、10年後の自分の姿を描いておきたいものです。今の労働環境を考えるとワタシたちは70歳過ぎまでは足らなければならないような時代になるかもしれません。その年になって十分な蓄えがあればいいのでしょうが、多くの人はそうもいかないかもしれません。そのときになって生きていくための技術を持っていなければ、労働に見合う対価を得るのは難しいでしょう。


とはいえ、急に「70歳のときの自分の姿を考えなさい。」と言われても何も思い浮かばないかもしれません。それも仕方がないことです。であれば、1年後、3年後の少し自分に近い未来のところで考えてみるといいでしょう。


マネージャがやってほしいこと
マネージャがエンジニアのあなたにやってほしいこと。

1つ目のパターンは、ビジネスに必要で今不足しているロールを担ってくれること。
2つ目のパターンは、今のビジネスで先輩達を補完する次の世代になってくれること。
3つ目のパターンは、マネージャの代わりになってくれること。


それのどれも、たぶん、マネージャが望むことはエンジニアがやりたいこととは違うものです。それもそういったものなのです。その違いを受け止め、自分なりに消化し、都合よく、組織の方向性を折り合いをつけて、組織の期待を自分の歩むキャリアの踏み台にして進んでほしいのです。