課題一覧を一目見て危ないプロジェクトだと見切るコツ


幸か不幸か、様々なプロジェクトの課題管理台帳を見せてもらう機会に恵まれているんですね。ほんと、嬉しいなぁ。いやいや、「嫌なの?」って聞かれれば、見ないで済むなら遠慮したいですけど。だって、面倒だもの。


全てのプロジェクトの課題一覧を見ることはありません
ワタシが課題管理台帳を、一覧を見る見ないを判断するには3つのポイントを経て決めています。言い換えれば、3つのポイントでどのプロジェクトの課題一覧を見るかスクリーニングしているのです。


その1つ目。進捗も予実の較差が凸凹があっても工程内でトータルオンスケなら、いや、厳密に言えばクリティカルパスになる重要なというかとても手間の掛かるタスクの進捗が予定どおり出来高がアウトプットとして出ているなら「オーケー! (^^)d」だと判断するので課題一覧を「今日は見ないでいいかな。」って思いますね。


2つ目。課題一覧を見る見ないの判断ポイントがあって、プロジェクトメンバの稼働が想定外にピークが立つような多さがないか、それも見ます。


最後に、このプロジェクトのプロジェクトマネージャの信頼度です。アサインしている側であればプロジェクトマネージャのレベルを分かってアサインしているわけです。偶々、別の組織のプロジェクトをアドバイザリーで関与するようなときなどはこの辺の情報を持ち合わせていないのでデフォルトで見ることになります。ワタシが知っているプロジェクトマネージャなのであれば、過去の経験、プロジェクトマネージメントの技量、プロジェクトマネージャとしてのセンスをワタシなりのレベリングしているのでその規準が高いプロジェクトマネージャなら見る頻度を下げたり、工程の要所だけピンポイントに見るようにします。


一方、当のプロジェクトマネージャが初めてのとかまだ数回程度のプロジェクトマネージャ経験だとか、ワタシ自身がチャレンジして経験の少ないプロジェクトマネージャをアサインしていると認識している場合は、デフォルトで毎回見るようにします。


課題一覧を見るのは最後です
先にちょっと書きましたが、課題一覧を見るのは最後です。まず始めに見るのは進捗です。まぁあ進捗と言えばWBSですが、チケットの一覧のビューでもいいです。進捗として見たいのはそのあたりの何れでもいいのですが、知りたいのは予実の較差です。較差が計画のトータルの中でのブレならあまり気にしません。メンバの稼働とか、プロジェクトマネージャの信頼レベルは踏まえて、ですけど。


そうしたスクリーニングを経て残ったプロジェクトの課題一覧を見ます。それはちゃんと見ます。じゃあ、どう見るか、ですが。


課題一覧には何をどのタイミングで記録するのだろう
課題一覧では、どこでもこのくらいは項目として記録されているでしょう。

  1. 具体的な課題の概要
  2. 何を解決したいのか
  3. いつ、どの工程で識別したか
  4. 誰が識別したか
  5. 重要度(急ぎ具合)
  6. 誰が担当か
  7. 解決希望期限が記載されているか
  8. 解決に向けたアクションが日付と合わせて記録されているか


少なくとも、1回/週で、基本は都度、この課題一覧は更新されていなければならないです。都度更新、を強制しているのは、課題によりなる早とか緊急性があったりするからです。


課題一覧を見るにしても闇雲に見ててもダメだよ
闇雲に見ても何も気づかないし、何か言うにしても荒探しにしかなりませんから、ね。そんな荒探しで見られる方も迷惑ってもんです。そんな観点にもならない観点で観られてもどうせ言われるの“はてにをは”レベルの枝葉末節なもんですから。


で、見るポイントです。

  • 重要度の高い課題の希望解決日までの余裕日数、又は、希望解決日からの超過日数の較差
  • 課題の最終更新日からの日数


要は、放置されていないかどうかを見ればいいんです。放置されている状況がオカシイ、と見立てるんです。課題も手に付けられないとか、課題一覧さえ更新できない何かがある、と言うように。


課題一覧を見るのは超過日数ばかりじゃないよ
あと、もう一つあるんですよ。何かと言うと、工程の進捗具合である程度の課題が一覧に揚がっているかどうか、と言う点です。まだ要件定義なのに100も200も出ているならそれはそれで何が起きているかインタビューしないと拙いですし、10というであればそれはそれで少なすぎる。表面だけの要件定義になっているか、顧客と対話できていないのではないか、と勘繰ってしまう。そうした相応の課題数が出ているかどうかを見ることも大事な観点です。