プロジェクトマネージャは出来高を得られるようにコントロールするのが仕事であって管理することが仕事じゃないんですよ

ワタシが見てプロジェクトを「プロジェクトマネージャが思うように回せていないなぁ。」と感じる理由の一つに、プロジェクトマネージャのリーダーシップと管理を間違って理解しているからじゃないかなと思う発言や行為を見るときです。


プロジェクトマネージャには、マネージャとロールの名称にもついているように管理監督する役割がありますが、プロジェクトをリードするリーダーとしての役割もあります。


このマネージャとリーダは絡み合っている役割だけど、役割、ロールは違うものです。プロジェクトマネージャのマネジメントとしての役割はプロジェクトを計画とおり遂行するように進捗をコントロールすることを意味するし、リーダーが持っていないければならないリーダーシップはメンバや個客の顔が向く方向を揃え先を示し導くために発揮されるのです。


でね、一番のここで言いたい「誤解しているんじゃないかな?」と思うところは、

マネージャ=机上での管理


がプロジェクトマネージャの一番の仕事になっているように「感じる」ケースです。


ワタシは、プロジェクトマネージャがしなければならないことは沢山あるけれど、プロジェクトを実行中に一番気を配らないといけないことは、

計画と実績の較差の気配を察し、
進捗が許容可能な範囲にコントロールする。


だと思っています。


冒頭の「プロジェクトマネージャのリーダーシップと管理を間違って理解しているからじゃないかな。」のように思うのは、

「計画を立てれば自然と時間の消費とともに出来高が手に入ると思っているのではないか。」


と感じるからです。酷い場合には、遅れをと取り戻して、といえばどうにかなると思っているのではないか、と思わ座エル得ないときもあります。


例えばガントチャートの予実の較差を見れば一目で次に何をしなければいけないか察することが出来そうな状況下におかれても、勘違いをしているプロジェクトマネージャは次のアクションを語らずに遅延しているタスクの言い訳をしたり、ひどい場合には遅延している理由さえ把握していなかったり。


当たり前のことですが、予定していたWBSが遅延したらその計画に見合う出来高、アウトプットは得られません。で、「今週の遅延は翌週に取りもどします。」何て言うけれど、来週には来週のWBSがあるんだから。つまり、1週間で2週分のWBSをそれぞれのWBSのアウトプットの完了条件に見合う品質で終わらないといけないことをわかっていないんじゃないか、って思うんです。


そういう事態になってしまうこと。それは他責で仕方がない場合もあるけれど、往々にして自責、つまり自爆のケースが多いです。それも、プロジェクトマネージャの責で。


その原因がリーダーシップと管理の勘違いにあるんじゃないかと。


WBSで進捗の予実を見て遅れの気配があれば、WBSをコントロールするためにメンバやステークホルダに対してタスクをコントロールしなければならないのです。それをWBSの予実を見るときに、予実を確認して更新だけをする管理だけをしているのではないか。


本来ならば、予実の較差が予見できたり、兆候を感じた時点でWBSをコントロールするためにWBSをマネージしようと「リーダーシップ」を発揮するところなのです。


それをWBSの実績を聞くだけで、次アクションが必要かどうかを考えたり、出来高の確保を見通したりしないなんて、ワタシにはちょっと違うんじゃないかなーとしか受け止められないんですよ。


プロジェクトマネージャには、プロジェクトをマネージするために「リーダーシップ」を発揮しなければならないんですが、マネージを台帳上の更新係にしか思っていないプロマネがいるとしたら、それは違いますよ、と教えてあげたい。