忙しい人にレビューをしてもらうために


忙しい上司や顧客にレビューをしてもらわないといけないのに、いくらお願いしてもなかなか先方とコンタクトできなかったり、やっとの思いで時間をもらっても些細なところで指摘を受けてリジェクトされたり、「もう一度ね」と足蹴にされたりなんてことありませんか。


とにかく、時間を割いてもらうのが1番のハードルなんですが、これはあくまでも1番「目」であって本来の目的は「レビューを通すこと」ですよね。なので、いかに忙しい人の時間を確保したらこちら側の思い通りに「レビューを通すか」にリソースを注ぎ込むようにしたほうがいいです。


忙しくて、時間があまり避けないといっても先方だってまったくやるつもりがないわけじゃないんです。だって、それも仕事だし、「進捗遅れはレビュー未実施が原因です」なんていわれたくないですもの。でも、そのレビューもそのレビューに割く時間が読めなければ、散々指摘をするだけ、最悪なのは「てにをは」や体裁だけの指摘で約束の時間がタイムアップになってしまうのであれば、今レビューをするより時間を与えて「てにをは」や体裁を校正した「あとのを持ってきて」と思ってしまうのもわからなくもないです。


「えっ、先方のレビューアの肩を持つの?」って思うかもしれないけれど、レビューを通したいのにその対策をしてこないレビューってどれだけ「お互いに時間を有効に使っているか」と考えてみるとちょっと下を向くほかないのではありませんか。第一、レビューを受けるレビューイ側だって暇じゃないんですよ。そのレビューが遅れたらそれはそれで問題だし、作業も次から次と待っているのですから。だから、対策をしましょう。


レビューで承認して欲しいポイントを整理する
レビューイ側としてはレビューに通したいという思いがあるわけです。じゃあ、レビューを受けるレビュー対象の何を、どこを承認してもらえばいいのかを考えてみてください。それが何かをすぐにいえないのなら、まず、レビューは10回やっても通りません。

概念のデザインなのか。既存機能仕様の変更点なのか、試験観点なのか、それを1枚の紙にまとめておく。


のです。その観点が簡潔に整理できれば、「それだけ見てくれればいいです」といえるでしょう。それはつまり、レビューである先方がそのレビューでどれだけ時間をとられるかの目安になるのです。


レビューポイントを宣言する
その整理したレビュー観点を依頼するときから伝えてください。

「ここだけ見てください。」


と。だから、最短10分で済みます、と。


現行機能仕様と変更後の機能仕様との比較、影響範囲などが簡潔に整理されていたら、10分かかりません。例え30分も貰えたとしても、10分で済むならレビューアだってもう少し残りの時間で丁寧に「話を聞こう」と思うものです。


それが「てにをは」や体裁に30分を使っていたとしたら、それはレビューアをする側だって楽しくないです。最悪、重箱の隅をつつくだけのケチがつくレビューで終わってしまいますし。それよりは、観点を見て、それの可否を判断して、もし判断する情報が足らなければ残りの時間でインタビューして可否の判断をすればいいのですからレビューをする側としてもとても意味のあるレビューと感じるものです。


それができるようになると、忙しいレビューアでもレビューに費やす時間とリターンを推察できるようになるのでリズム良くレビューが進むようになります。また、指摘されてもレビューに通したいポイントに絞られて指摘がされますから、対処も本質だけなので修正にかけて得られる価値が違います。


忙しい上司や顧客とレビューをするときはレビュー観点を整理して、レビュー観点だけで承認をもらいましょう。