プロジェクトマネージャの一番最後の仕事は何かをコーヒーを飲みながら考える


カフェとかコーヒーとかをタイトルにつけると読んでもらえると聞いたので無理やりタイトルに潜り込ませてみました。いかがでしょうか。まぁ、実際、PCの横にコーヒーを置きながら書いているんで嘘ではないんですけどね。


で、タイトルのコーヒー、じゃなくて「プロジェクトマネージャの一番最後の仕事は何か」です。さて、なんでしょうね。


打ち上げ?いや、それ誰かにセッティング頼むのでしょ。プロジェクトマネージャ自らメンバを労う気持ちで幹事をやるケースもあるかもしれないですけど。


2000年、いわゆる、00年代のころだからすでに10年以上前になるのかな、そのころに、人づてで聴いて「ヘェー」と思った質問と回答がありまして。

「プロジェクトマネージャの仕事は何か」

「プロジェクト計画書を更新し続けること」


ですと。内心、ワタシは唸りましたね。(うーん、そうか…)と。そりゃそうだ、と。


次第に、この気づきはプロジェクトの「変化の気づきの大切さ」に繋がっていきます。いかに、プロジェクトの計画に対する外的要因、内的要因の作用がもたらす影響をいち早く感知して、捨てるインシデントと拾うインシデントに振り分けるか。


プロジェクトの内外で起きる要因をすべて拾うのは現実的はないのですから、なんらか閾値を設けてプロジェクトに影響を及ぼすインシデントだけを拾うことにウェイトを置くようになります。


そうしたプロジェクトに影響を及ぼす閾値はどこで設計し、設定するのか。それはプロジェクト計画で、となるほかありません。思い付きで閾値なんぞ設定していたら、プロジェクト全体として俯瞰的に見た場合に必ず抜け漏れを自ら生じさせるのです。


だから、そういう行き当たりばったりなのはダメです。


スタートラインはプロジェクト計画書。これをはじめに作る。さきざき、ずっと半年も先のことまで詳細化する必要性があるかないかはプロジェクトの特性に依ります。必要なら、半年先だろうが、2年先だろうが作らなければならないので泣きながらでも作る他ないのです。必要性がなければ、必要になる前までに作ればいいのです。


プロジェクト計画を作ったら、もう、その日から計画の劣化が始まります。なぜか。プロジェクトを取り巻く外的内的な要因が動き、影響し始めるからです。ステークホルダしかり、スコープしかり、コストしかり、スケジュールしかり。


お客さまは、好き勝手にアレ欲しい、コレ欲しいといい、メンバは疲れた、休みたい、風邪を引いたというでしょう。それを受け入れたり、スルーしたり、なだめたりしなければなりません。


そうした時々刻々の変化をある程度の鮮度でプロジェクト計画を維持する。これがプロジェクトをプロジェクトマネジメント管理するという手法そのものなのです。


別の言い方をすれば、プロジェクト計画なんて初版を作成後にどれだけ更新するかが勝負みたいなものです。同じ版を何度も眺めるのではなくて、見るたびに版数をあげるのです。


だって、外的内的要因がプロジェクトに影響を及ぼすのですから、それに関連するアクティビティをとおしてスコープやらコストやらクオリティを維持するために変化していかなければならないのですから。


そうやって、プロジェクトは終わりを迎えるのです。


じゃあ、プロジェクトマネージャは最後に何をするか。ここまでのストーリーから想像つく方もいるかもしれません。そう、プロジェクトマネージャの最後の仕事は、プロジェクト計画の最後に残っているタスクの完了を記すのです。


つまり、プロジェクトマネージャの最後の仕事は「プロジェクト計画を更新する」なのです。


全てのアクティビティの完了を確認し、プロジェクト完了時の手続きを終え、全てを記録し終える。それが最後です。


えっと、念のために書いておきますが、プロジェクト計画書を更新することが仕事ではないのですよ。プロジェクト計画を立て、日々のプロジェクトをころがして、変化に対応して、計画を変更して、また実践して、なのですよ。