システムエンジニアを退屈にさせないために「なにをやってみたい」と聞くより伏線を張っておこう

「これから何をやってみたいですか」
「これから目指したいキャリアパスはなんですか」


この質問にスパッと答えてくれる人は、ワタシの経験からは1〜2割もいれば十分なイメージです。ほとんどの人は暫し考え込んでしまう。もちろん、ワタシも考えてしまう方。ちょっと違うかな。ワタシの場合はやっていきたいことはあるんだけど欲張りなので「アレとコレとあるので両方」と答えてしまう。先の質問はやってみたいことがあるかないか、なのでその点から言えばワタシは1〜2割の内に入るかもしれないけれど。


こうした質問に即答してくれる人は、偶然、これから何をしようかと考えたか、もしくは、繰り返し自分のやってみたいことを考えている人だと思うんです。でなければ、思いもしない質問に回答できるわけがないので。何か、最近考えたことが記憶に残っているから引っ張り出してこられるので。


ちなみに、こんな質問をしたときはこれが最初と言うわけではなくて、定期的に聞いていたのにもかかわらず、ほとんどの人はいつも同じような振りをする。自分の将来を想像することはどれだけ関心がないのか、それとも自分のことから遠いことなのか。変な話に聞こえますが。


こうした姿勢を受け身とか思うかもしれないけれど、特異な人でなければ自分で自分のキャリアを変えるための行動をしたことがないのではないか、なんて思ったり。つまり、人は与えられた仕事の経験でしか自分のこととして考えられないのではないか、と。


それはどうなんだろうねぇ。仕事を依頼する側の都合だけでアサインされて、その先はやっぱりアサインする側の都合でいいのか、と。


アサインする側としては、そういった人の方が一定の成果を出してくれるなら「楽」なんですけどね。でも、そうした人は面倒な仕事はヤダと言うんですよね。SEリーダとかプロジェクトマネージャとか提案とか。


やっぱり、ある程度の経験を積んでもらいながら、仕事のロールをステップアップして欲しいと思うなら、仕事に繋がりを持たせて、仕事にアサインするときに伏線を張っておくことが必要なんじゃないかと思うんですよね。


「何をやってみたい」と聞くんじゃくなて、いや、聞いてもいいけど、今回これをやって「アレコレが出来るようになったよね。次はこれやってみよう」と。


そうするとさぁ、退屈する暇なんてないでしょう。だって、新しいことが伏線として貼られているんですから。そのおぜん立てが面倒かどうかはアサインする側の問題ですけどね。あぁ、仕込まれる側にとっては迷惑かもしれませんけど。


あ、そうそう、伏線張ったらちゃんと回収してあげてね。つまり、フォローは必要なんですよ。お忘れなく。全部なかったことにしたりしないように。