仕事を速く終わらせるには


急ぎの仕事が来たとき、普段は「のほほん」としている人が周りの状況を察して引き取りコトもなく処理しちゃうようなことを見たことはないでしょうか。一方、常時忙しそうに仕事を夜までやっている人もいます。


パッと見は、後者の人の方がたくさん仕事をしているように思えますが「本当にそうなの」と思い始めると実は前者の人の方が仕事をやっていたります。


ワタシは「仕事が速い」のはものすごいアドバンテージだと思っています。ゲームで言うところの武器です。キャラの戦闘能力を上げる武器、それが「速さ」です。


このスキルを持っていることはその人にとってとても強い武器を持っていると思います。ただ、その仕事の速さには様々な特性があってどれを持っているか、どれを目指すかによってその武器を持っている人にとって強化することにも足を引っ張ることにもなりえます。


「仕事の『速さ』は武器だよ」というと、「じゃあ、自分には無理」と諦めてしまう人もいますがワタシはそこで諦める必要はない、と思うのです。


速さのイメージはスピードです。車の速度やPCのCPUのクロックみたいなイメージ。速さ=スピードと定義されてしまうとワタシなんか門前払いされてしまいます。それでは、頭の回転の良い人たちには永遠に敵わない。張り合うつもりはないですが、自分の性能は自分のものだし、ワタシの特性を自分で否定するのもちょっとアレな感じがします。


その、仕事の「速さ」は速度的な速さなのか、という疑問に対してワタシは別の速度もあると思っています。例えば、普通の人が5日必要とするタスクがあるとき、5日かかる日数を3日で終わらすことが出来る人がいた場合、それは確かに「終わった」なら、仕事が速いと思うでしょう。


でも、普通の人でも早く感じる仕事のやり方があります。それが、仕事を小刻みにして小さく分けて仕事を進める遣り方です。仕事を小刻みにして、その都度終わった状態を確認しながら進めていくとタスクに求められる品質を検証しながら進められるので手戻りが小さくて済みます。


前者の3日で一気にやってしまうやり方の場合、3日目に全てのタスクの作業が終わった状態でタスクに求められる品質を検証することになり、そこで求められる品質と差異が生じていた場合、差異が生じているところから手戻りとなるわけです。その手戻りで1日でも2日でも掛かったら…結局同じなんですよねぇ。


このことから、仕事の速さは仕事の適度な粒度に分解して品質を検証してくことで終わったことを積み上げていくやり方でも速いと言えると思うのです。だって、小刻みな仕事の方が3日目には確実に終わっているんですから。


仕事を適度な粒度に分解して進める遣り方は、仕事の依頼元からの過剰な干渉を防止するという副次的な効果もあります。最後にならないと仕事の出来具合がわからないと心配になってアレコレ聞きたくなりますからね。


前者の仕事が速いけど最後まで品質がわからないとか、わからないから干渉が入るとかを自ら招いてしまうなら、それは自分で自分の足を引っ張っているんですよね。なのでいくら仕事が速い人でもそうならないような工夫は必要だと思うのです。