システムエンジニア全員が見て欲しい「ラグビーW杯 日本-サモア戦」から学ぶプロジェクトのコントロール


珍しく夢を見たんです。記憶に鮮明に残っているほどの夢。ほんと珍しい。
あまりにリアルで夢から意識を戻したとき焦ったあせった。どんな夢かというと(夢なので)説明しにくいのですが、ある判断をしなくちゃいけないシチュエーションで安易にやると決めたらそれは後で考えたら絶対ダメな選択肢だった、的なもの。その選択をすると後々八方塞がりで積んでしまうという選択をしてしまった…その選択すること自体が前提を誤っていてダメだよ、みたいな。


プロジェクトに限らず、お仕事は程度の差はあれ段取りやシナリオを組み立てたり計画を立てて進めることが多いとおもいます。というか、そうした進め方を求められまし、しますよね。


ということは、前提があるんですよね。計画なりシナリオなりの。そうするとその前提に乗ってもらわないといけないわけです。相手のいる仕事を想定するように進めたいなら。


考えた前提に乗ってもらわないとせっかく手を掛けた段取りもそうてして作った計画も想定したとおりに進みません。だって、主導権がこちらにないんですから。


だからこっちで考えたシナリオやら計画やらに乗ってもらうために「先回り」をして相手に舞台に上がってもらう必要がある。お膳立てをしておいて席についてもらってこっちの思うところに合わせてもらいたい。


「そんなことをするなら先に回って準備をしなきゃいけないくて大変だ」という人もいるけれど、でもね、自分でシナリオや計画を立てているのに、主導権を奪われたらそんなシナリオや計画なんてそれこそ絵に描いた餅なんですよ。相手の意向が強かったり、傍若無人に振舞われてしまったらその対応で一杯いっぱいですから。そんな状況下でシナリオや計画に戻す労力をどう考えているんですかと聞きたい。


そんな苦労することがわかっているなら先回りして準備する労力は必要経費として最初からシナリオや計画に織り込んでおけばいいんです。自分の担当する範囲を最適化するならそうなりますから。最適化しないということはコストを見積もれないと一緒ですから。コストを見積もれないだけじゃなく先行きが見通せないんです。とっても不安定な状況です。


最後に辻褄を合わせるとか、リカバリをするとかは元々のシナリオや計画があってこそ、です。そしてコントロールされているから緩んだ手綱を引きものどせるのです。


ちょうどこの文章を書いていて昨日のラグビーワールドカップの日本対サモア戦を思い出しました。スクラムラインアウトをコントロールできる基礎力をつけ、相手を分析して戦略を立てゲームに臨む。基礎力があるから戦略にも余裕が生まれる。先が見える。


お正月に新日鉄釜石が連覇している頃あたりは毎年楽しみにして見ていたんですが、久しぶりにラグビーを見てすごく変わったなぁ、と。互角にスクラムを組めるってこれほど安心して見ていられるんですね。


これ、サッカーでは真逆に感じることです。いつも不安で仕方がない。個人技の偶然に頼っている。でも今のラグビーは違いますね。組織としての基礎力を持っていて、組織的にスキルがあるから戦略を立てられる。偶然ではない必然としてのゲームに勝つためのシナリオを組み立てられる。


プロジェクトも同じなんですよ。