【演習問題】プロジェクトチームにアーキテクトがいない場合のリスクを述べよ


ずっと前、開発時期には小〜中規模程度のプロジェクトのプロジェクトマネージャをしていたときのこと。そのときはプロジェクトの最適化をしたら「こうするしかないな」と思ってやったけれど、これを読んであとから思えばあのやり方がよかったんだと思い出したんですよ。

基本設計を分担してはいけない 設計者の発言


リソース、コストの関係とスコープの規模からプロジェクトマネージャをしていたワタシ自身も上流設計をするという体制と役割分担に。アーキテクトは他のプロジェクトと掛け持ちという状況で。もう一人、サブリーダをできるスキルを持っているSEを入れることができればよかったんだけれど、リソースの関係からそれは叶わず。


そんな制約条件なので「上流設計するかー」とプロジェクトマネージャをやりながら設計要員もやる所謂「プレイングマネージャ」を。

【演習問題】
このときのプロジェクトマネージャとして自覚しておくことを述べよ


プレイングマネージャでシステムエンジニアとしての役割に没頭や忙殺されてしまうとスコープマネジメントが疎かになります。システムエンジニアとして設計をしているとお客さまの要件をすべて実現してあげたくなるものですが、一方プロジェクトマネージャの立場としては、それはダメです。

【回答例】
上流設計のシステム機能仕様がスコープの範疇であるか、後続の実装での工数がプロジェクト計画を超えないかを見通しを立てる。


契約をしている以上、契約の範疇を超えてリソースを割くのは契約から逸脱するので基本的はダメ。基本的にと書いているのは相互に必要と認められるなら契約変更などの手続きをすればいいから。


それで、上流設計の目次構成から実際の執筆までワタシが全面的にやったのですが、ーとは言っても部分的にメンバに分担したりしましたがーそう言う意味だと監修をしたんですね。監修。いや、メンバやアーキテクトが調査したり、整理したことを設計書に起こしたから編纂が近いかな。どっちでもいいですね。


アーキテクトは何をしていたのかというと、全体のデザインをやってもらっていたんです。要件からのシステム要件をだしたところからシステム要件に繋げて、システム機能仕様に展開して論理設計と物理設計を。システム機能仕様は機能仕様と非機能仕様と。


ここのポイントは、設計書として監修されているので一貫性があるということ。もう一つは、アーキテクトがシステムをやっぱり一貫してやっているのでそのアーキテクトの思想が埋め込まれるですよね。


その上で他のメンバと分担するので、ぶれないんですね。先のリンクした記事での分担はそうした監修役やシステムデザインに責任を負ったアーキテクトがいたのかどうかが気になります。居なかったら記事のとおりかな、と思いますが、じゃあ、アーキテクトがいてその役割を果たしていたとしたらどうだったのかな、と。記事に書かれている「クリエイター的な」あたりの役割をするアーキテクトなんじゃないかな、と。

【演習問題】
プロジェクトチームにアーキテクトの役割を負えるメンバがいない場合のプロジェクトのリスクを述べよ