学習を続けられないシステムエンジニアがしなければならないのは自分を置いている環境を知ること


システムエンジニアにはオンオフを問わず、継続的な学習が必要です。これは学生が入社を希望してワタシと会う時には必ず伝えていることです。幸か不幸か、同じ部署に配属された新入社員にも継続して取り組むように伝えています。そしてその学習は退職するまで終えることはできなとも伝えています。


あらためて書くことではないかもしれませんが、それは新しい技術が日々刻々と技術は更新されるからという理由と自分の周りがそれぞれの仕事のアサインと関心により技術を習得しているために学習を放置することで自らの技術力が自然と沈下してくからです。ですから、自分の技術力をいまより更新していく必要があるのです。


でも、その勉強も大変だし続かない人がほんと、多いですよね。見聞きしている限りですが、特に閉鎖環境の維持管理プロジェクトに関与するシステムエンジニアにそのような傾向があるようです。そうした中で自主的に頑張っているのは一握りとか。


「いやいやその気はあるんだけどどうも続かないだよ」という人もいるかもしれません。多分、学習に取り組めない人は勘違いをしているのかもしれません。学習に取り組めないのではなく、その原因は「続けられない」のではないかな、と。


学習に取り組む判断のフィルタが低すぎる
続かない一つの原因に、学習に取り組もうとテーマを選択する際の判断するボーダーラインが低すぎることあります。これは、自分が継続して取り組む環境にあるかどうかを顧みず、目の前を通過しかけたテーマに手を出しているようなケースです。


何に関心を持って自らの学習のテーマに取り上げるかは、そのシステムエンジニアに委ねられますのでどーでもいいですが、けれども、その学習を身につけるだけの環境、言い換えるとリソースを供給できるかどうか半分でも見通しがあるかどうか理解出来ているのでしょうか。


新たに何かに取り組むということは、それを維持するためのリソースを「新規」に確保するか、既存に割り当てているリソースを「捨てて」割り当て直す必要があるのです。


そういったことを考えずに手を出して続けられないって、自分自身のことをわかっていないっていうことですよね。


到達したい目標を設定する
なんらか新しいことに取り組むということは、関心を持ったことに対して何かしら身に付けたいということの表れです。ということは、得たい目的があり、到達したい目標がある、ということです。


新たな学習テーマに取り組むことにしたら、学習により得たい目的を設定し、当面到達したい目標を設定することが必要です。だって目的があるんですから、その経過としての目標も必要です。


でも最初は挑戦したことでよしとしましょう。課題はそれからです。目標を設定するのは続けるためです。最初は今週に本を10ページ読む、かもしれません。でも、それでいいのです。今からその先の目標を決めて手をつけることです。そして翌週さらに次の章まで進めればいいのです。


継続するために途中経過を評価する
目標を目的の途中とするのは、学習を継続するための「工夫」です。学習を途中で放り投げないためにも。その途中の目標に到達したときに、取り組んでいる学習の目的が達成できているかを自己評価することも必要です。


到達した暁には、目的で得ようとしたことが身についているはずですからそれが想定どおりに出来ているかを評価しないと。そして、これからも続けていくことにリターンがあるかも予測することも必要です。最初の目的や目標の設定が間違っているかもしれないですから。


目的とずれてしまったら
そうであったら目標のピボットが必要かもしれません。場合によっては、得ようとした目的が得られないことがわかり中断して、別の学習に取り組む必要があるかもしれないからです。


システムエンジニアの学習が続かないのは、自分自身を自ら置いている環境を理解できていないことが一つの要因です。さらに取り組む際に何を投下して何を一時保留するか判断するハードルが低すぎることもあります。


努力するのではなく、学習を続けられる環境を自ら作ることが学習により身に付けようとしているテーマを呼び寄せるために必要なのです。