変更されないWBSはヤバイ


ご存知のとおり、プロジェクト計画は、その具体的な実行はさまざまな制約条件や前提条件、そのプロジェクトの特性から選択されたシステム開発手法の選択などを考慮された上で、成果物を作成するための作業を分解されたものであることは、このブログを読まれている方にとっては当たり前の考え方です。


前述の文を要約すれば「WBSは成果を上げるために作る」です。


ですから、もしそのプロジェクトの進捗の確認がWBSで設定された工数の「消費」状況を尋ねられているとしたら、それはとても危ないプロジェクトです。要約と比べたらわかりますね。WBSで設定された工数で「成果」を得られているかを確認していないからです。


プロジェクト計画のWBSを一切変えず、スケジュールどおりにやり通そうとするプロジェクトであったらそれもまた危険なプロジェクトです。プロジェクト計画は、あらかじめ、プロジェクトの制約条件や前提条件を考慮し、プロジェクトの特性から選択したシステム開発手法を想定してWBSに展開しているのですから、あくまでも仮定をおいて計画されているのです。


実際にやってみると計画時に想定したことと違う事象ばかり起きるものです。その目の前に起きている事実を認識せずプロジェクトを進捗させることは、やはり要約の「WBSは成果を上げるために作る」と相反するのです。


よって、実際にプロジェクトを実行してみて仮定で作成したプロジェクト計画が実態に合っていないのであれば、そのプロジェクト計画は変更しなければ要約の目的を手に入れるために計画した以上のリソースを費やすしかありませんし、それで成果を得られるかどうかは不確かになるのです。


WBSは成果を上げるために作る」はプロジェクト計画に対し、プロジェクトマネジメントの管理のための指標を持つということです。プロジェクトマネジメントの管理の指標と比較し、計画と実績のずれがないかプロジェクトマネジメントの管理の指標に応じた管理単位で実績データをモニタリングし、「成果」を上げるためにプロジェクト計画を表しているWBSを計画を含め、更新しなければなりません。