組織デザインはマネジメントの価値観と一致させないと成功しない
ワタシは多段階の階層構造の組織があまり好まないです。多段階の層の壁が人であるがゆえに、その人というフィルタを通過することで情報が減衰してしまうから。情報が減衰するだけならまだマシかもしれないのは、その人を通過することでフィルタを通った後にその人のバイアスがかかるんですね。これがどうにも受けれい難いのです。
その多段階の層はロールでの多段階もあるけれど、同じ部内であっても複数の課があると、今度は横の壁がなぜか出来上がるんですね。それも意味がわからない。ビジネスの目標なんて部門で同じなんだからそんな横の壁なんて全くもって意味がないのに。
ずいぶん前のワタシがマネージャになったとき、所謂、課が複数あってやっぱり横の壁があったわけです。見えないけれど押してみると何か簡単には通り抜けそうもない何かが。
どうしたかというと、上位のマネジメントに掛け合って課を吸収合併させてもらったんです。全部ワタシが見るから、と。それこそ一体運営の組織を実現したんですね。いやー、メンバはそれに応じて何倍にもなりましたが。
結果はどうなったかというと横の調整が全く要らなくなったこと、マネジメントとはone on oneでことが決まっていくのでビジネスのスピードが全然違うんですよ。
一方、管理スパンはその分マシマシなわけで、それを耐えられるか、です。人それぞれで目の届く範囲のキャパシティーが違うので誰にでもお勧めできることではないのです。自分のキャパプラを見誤ると死にます。
この組織デザインは、システム開発と密接に関連します。なぜなら組織の管理要求としての単位がプロジェクトの管理単位になるからです。
もっと具体的に言えば、報告サイクルと進捗のトレース単位は組織の管理単位で要求され、それに応じるためにはプロジェクトの管理メッシュがそれに合うように要求される、ということです。
プロジェクトの管理単位は、マネジメントのスタイルに左右されるのは当然のこととして、さらに言えば、マネジメントの価値観が組織に対するリーダシップを決定づけてしまうといってもいいと思います。保守的なマネジメントであれば、リーダシップも保守的にマネジメントに迎合する範囲でしか発揮されないです。
これらの組織デザイン、開発プロセス、マネジメントそしてリーダシップを変えたいなら、組織をリデザインして、マネジメントの価値観を変えていかないとただいじくりまわしただけ、になってしまいます。