コスト意識を持て、だけでは言葉が足らない


知らないRSSリーダを紹介してくれているブログがあったけれど、ブログの更新をチェックするのは、はてなのアンテナかfeedlyのindex ( https://feedly.com/i/index ) で今のところ十分かなー。アンテナは更新が時系列でわかるところが良くて、feedlyは件数がわかるところですね。


さて、唐突ですが「コスト意識を持て」言われたことないですか。コスト意識か、それどうやって持てばいいのかな。うーん、コスト意識ってなんだろう。


正直、一兵卒のシステムエンジニアならコスト意識なんていくら言われても気にしなかったり、何を意識したらいいのか具体的にわからなくてもしょうがないんじゃないかなと思うんですよ。だって、コストがなんだか実感を持ってわからないもの。


ITのコストはほとんど人件費
HWやSWやそれぞれの保守費はあるかもしれないけれど、一時費用にはならない(サービスとして織り込まれるのでなければ)のでプロジェクトのコストはほぼみなさんシステムエンジニアの人件費です。それ以外にはJVを組んでサブコンとして入ってもらうならそのコストも入りますね。


あとは旅費交通費やプロジェクトルームの費用とか経費として扱われるものでしょうか。そうそう、PCもプロジェクト用に用意するなら経費ですね。経費もいろいろありますが、相対的に人件費が一番なところは変わりません。


コスト意識を持てという意図
システムエンジニアの観点でいえば、自分自身がコストなのですから「それでどうしろっていうの」って感じですよね。働くなと言っているわけでもないでしょうし、どっちかといえば早く働けという意味合いの方が強いでしょう。


端的には少ないコストで成果を出せ、と言っている(それ以外にはないと思います)のでしょうが、べつにサービス残業をしろと言っているわけでもないでしょう。今時、サビ残なんてコンプラ的に拙いですから。


やっぱり、予算の中で作業を終わらせろ、ということ以外ないかと。でもね、現場では日々ありますもんねぇ。


コスト意識はどこから意識すればいいか
以前、トラブルプロジェクトの立て直しに入らされたことがあったのですね。だいぶ若い頃の話です。そのときのプロジェクトマネージャもワタシと同じタイミングでレスキューでバトンタッチで。


そのプロジェクトマネージャが立て直しで入るときの条件を役員の偉い人と握ったのは、必要なコスト、プロジェクトの予算は必要なんだから認めることでした。


それを立て直しのチームメンバに話した上で言ったことは「この予算より1円でも少なくプロジェクトのスコープを実現できたら私たちは勝ちだよ。頑張ろう」でした。


今改めて思えば、2つのことをプロジェクトのレスキューをする前に交渉していたんですねぇ。1つは、レスキューで入るプロジェクトです。コストがレスキューに入る前から投下されています。最後になってそれを含めてプロジェクトの評価をされないように釘をさしていたんですね。これをしておかないとメンバ含め、なんのためにレスキューしたのかわからなくなってしまいます。


もう1つ。チームのゴールのセットですね。それもコスト面で。プロジェクトのシチュエーションがシチュエーションですからプレッシャも強いところでのコスト管理。うーん、大変ですよね。それを上手にメンバに伝えていると思いませんか。


やりきったときの評価を確保することに合わせて、メンバに自然とコストに対して意識付けをしている。あのとき、どうやったらコストを減らせるのか、何ができるのかを考えたもの。スコープに対する意識、段取りなどなど。


今ならアプローチは違うけれど、結局、スコープ、プロセス、見積もり精度などをチームで具体的に可視化して共有することで同じことを伝えているんだなぁと。


そういったことから思うと「コスト意識を持て」だけでは言葉が足らないんですねぇ。