はてなスペースのサービス終了で思うこと


今日で、はてなのスペースという掲示板的なコミュニティのサービスが終了となるんですね。サービスが終わってしまう原因はスパムのひどさなんですが、まぁその前から「daily active userは少ないからいつまで持つかなぁ」と思っていたので、その意味では当たったのだけれど対外的にはスパムがひどく認証型の投稿のサービスなのでスパムを排除することが難しいとアナウンスするポジショントークなんだろうと。


そういえば、目の前でサービスがなくなってしまうのは初めてかもしれない。リアルで通っていたお店が閉店してしまうことはあったような気がするけれど、利用者としてのWebサービスは初めての経験。


アプリから写真をアップすると四角形でしか上げられなかったりはしたけれど、そういったところに開発者のこだわりというか利用者の言葉をなんでも受け入れないところが好感というか。


どんなサービスを他のサービスより作ったとしても、ビジネスとして展開するなら利用者が増えて収益を生み出すサイクルを作れないと資金の流れが止まった瞬間にサービスはおわりなので、そういう観点では企業の冠がついたスペースの数が3社で終わったというところがビジネスとして続かなかった主要な要因なのかと邪推したりするんですが。


スペースに出店する企業の立場になって考えれば、企業ブランドの利用者自身がスペースの場で宣伝をする場であり、ユーザ同士がコミュニケーションすることで企業ブランドに対するロイヤリティ向上を期待するために費用を払うのだろう。


でも、実際はどうなんだろう。出店する企業はすでに専用アプリや他のサービスで同じようなことをできる手段を持っていて、ロイヤリティの高いユーザにリーチいているのではないだろうか。


そうだとすると、大手で取り組んでいるところではなくて、そういったユーザへのリーチの手段を持っていない企業がスペースのビジネスを軌道に乗せるためのパートナーなのではなかったのか。


もう1つ、そういったロイヤリティの高いユーザにリーチするためにわざわざマルチテナント、複数の企業が並ぶスペースに毎月必要として出店料を払うより、専用アプリを作ってリアル店舗があるなら来店したユーザにインストールを働きかけた方が間にはてながいない分情報が減衰せずにえられる優位性があると安易に想定できる。こうした競合相手をどこまでシナリオを作って事業計画を立てたのだろうか。


そんなことを考えると、実はスペースの競合相手はスペースに出店する企業自身のアプリやWebサイトだったのかもしれない。


掲示板としての1ユーザとしては冒頭に書いたとおり、スペース上でのお友達ができたり、イベントに一緒に行くほど仲が良い友達ができたりと貴重なサービスでした。


さようなら、スペース。そして、ありがとう。願わくば、スパム対策を提げて再登場を。