人を感情や直感で評価することから脱却するプロセスを学ぶ


タイトルと合っているかは怪しいですが、なかなか興味深い経験をしたのです。何かというとワタシ自身のことですが他人を評価する思考ってこうやっているのだな、ということです。多分に、普段は意識することのない深層で自然とやっているのでしょう。


コンサルもどきのような仕事をしているときの話です。メンバはこんな感じ

依頼元のリーダ…レビューかオーダーを言うくらい
依頼元の担当……実質リーダを期待されている
メンバ……………年上のお父さん
ワタシ
ほかに関連チーム、部署多数あり


コンサルもどきのやらないとけない課題があってその課題解決のために計画を作ったり、アウトプットを定義したり、制約条件を確認したりと普通にスコープを決めていくわけです。そうした物事を決めていく経過の中で感じたことをつらつらと。


例えばアウトプットを決めるときには次のことを決める必要があります。

・アウトプットの名称
・納期
・アウトプットの品質(内容がイメージできる程度に)
・掛かる工数
・制約条件

コンサルもどきだから、ということはないのですがこれまでの経緯とやらがあるものです。何事もスパッとプロジェクトが立ち上がることはないのが世の中の成り立ちなのです。


このプロジェクトも同じように前身のプロジェクトというか経緯があって、その経緯に関連する別のプロジェクトがあったりと。そんなくらいならどうでもいいし、淡々とお仕事をすればいいやくらいなのですがどうにも頭の良い人たちの中でポツンと佇むと色々見えてくることがあるのです。


さて、依頼元の担当とメンバとワタシの3人でアウトプットの仕様を決めていくときのことです。アウトプットの仕様を決めるために情報が整理されいるかどうかに関わらず、ドキュメントでは経緯や思いは行間に埋もれてしまうからそうした隙間に落ちている思いを拾っておかないと後で痛い目にあうので検討会という名の事情聴取をはじめます。


委託元の担当を交えて3人で会話をしていると感じがことが2つあって。

担当さん  物事を言い切らないのだけれどもしかしてアウトプットに対してイメージを持っていないのでは
メンバさん 話していると話の後半になってから最初に話したことの疑問点を質問しているけれどついてこれていないのでは


担当さんへの印象で感じたことは、意識せずに話を聞いてプロジェクトを進めてしまうと委託元のリーダーのレビューなどでひっくり返されてしまう可能性があるぞ、ということです。


だってはっきりと要求を言えないということはアウトプットのイメージを持っていないからで、それは多分にリーダーさんとも共有されていないことが安易に想像できるわけです。であれば、担当さんがそう言っていましたよ、なんてことになる。


そんな1つ目の印象にワタシは、この担当さんは決断力がないのか情報過多やしがらみで着地点を探せていないのかもしれない。ということは、決断するロジックを持っていなさそうだ、ということを印象から人物の仕事の評価をしていたことです。


2つ目のメンバさんに対する印象から気づいたことは、疑問を解決するタイミングがワタシとは違う感性を持っているようだ、ということが1つ。もう1つは会話の中での仮説の設定があまり上手ではないかもしれない、ということです。


重要なことは後者です。システム開発のような仕様が決まっている上でのものづくりなら仮説を立てて仕事をするスキルはそれほど必要がないのですが、コンサルもどきのプロジェクトなので仮説を立てて仕事を進められないと進捗がスタックしてしまいます。


メンバさんに対する印象から、このメンバさんはコンサルもどきのプロジェクトに合っていない可能性が少なくない、という評価をしてしまっているということをしていたのでした。すくなくとも仮説を立ててアウトプットを定義して仕事を進めるワタシの方法論とは違うので進め方のコンセンサスをどう作るか課題があるぞ、と。


このように印象から人の評価するというプロセスは誰もが無意識にしていることだと思うのです。ワタシだって多くは印象や直感で人を評価しているはずなのですが、それだけでは仕事の場合は拙いです。


仕事なのだから、印象だけでの評価は何の役にも立たないのですから。印象だけの評価では感情が勝ってしまいます。仕事で感情の印象で対応してしまうと碌なことがないですから。


こうした印象ではなく客観的なモノサシで評価するやり方は、感情が先走ることを寸止めできるんですね。なんでしたっけ、アンガーマネジメントの類ですね。感情のコンントロール


でも、ほら、そうした無理に押さえつけるようなことを自分に課すよりは、客観的な物事を見るスキルとして使うほうが無理をしない分ストレスが溜まらないし、引いてものを見ている分楽しめるんですよね。


今日からちょっと人の印象で評価せずに場面ごとのモノサシで評価してみましょう。