60歳くらいの指示待ちシステムエンジニアを見ていると辛い


とあるプロジェクトでのことです。そのオジサンの年齢は後から人伝てに聞いたのですがどうやらワタシよりもひと回りも上だったらしい(当時)。前職というかシステムエンジニアとしての専門何かは立ち入って聞くと地雷のような気がして聞いていないんですけどね。なぜここにアサインされたんだろう…。


そういうシステムエンジニアさんを含めたチームがありました。


みなさん、60歳になったときの自分のシステムエンジニアとしての活躍のイメージを持ててますか。もし、持っていなかったら少しでもいいですから想像してみてください。システムエンジニアとしての専門の領域、プロフェッショナルやリーダなどの役割としてのポジションを具体的にイメージするのです。


どうでしょう。自分の顔を鏡に映してそのとき何をしているかを思いを馳せてみてください。


つぎに、60歳のシステムエンジニアに周りが期待することはなんでしょう。豊富な経験、難しい課題への対応、柔軟な思考と無理のない推進。そういったことを30年も40年もこの業界で生き延びてきたのだとしたら期待してもバチは当たらないですよね。



同様に先の60歳くらいのオジサンシステムエンジニアに期待されていたことがあるのですよね。

・専門家としての経験を生かしプロジェクトに貢献すること
・リーダシップを発揮してプロジェクトを推進すること


ぱっと出てくることはこの2つです。30年、40年のシステムエンジニアとしての経験を生かしてプロジェクトに貢献して欲しい。30年、40年もこの業界で働いているなら相応の役割を全うして欲しい。周りはそう期待するものです。単価もそれなりなんですから。


ところが現実は見事に裏切られます。

・担当の作業を自分で推進できない
WBSを自分で展開できない
・課題を上げることができない
・指示待ち


ひと月も掛からないうちに周りが何かおかしいと気付き始めます。良くよく言動を聞いてみると、できない理由を並べることが多いんですね。他責でできない原因があるなら課題をあげればいいのに。


ひと月経ってみんなで認識したのは指示待ちのシステムエンジニアだったんだ、ということです。だったら、若いシステムエンジニアを同額で雇った方がいいです。若いシステムエンジニア、中堅でもいいですが、そのくらいの年齢の方が吸収力があるしもし同じ指示待ちでも変わる可能性があるし。


でも、40歳を超えて指示待ちのシステムエンジニアには主体的に行動するように変わる可能性はとても少ないのです。これまで何十人もメンバの育成と行動をフォローしてきた経験から言わせてもらえれば、年齢が上がるごとに思考は固定化されてしまうのです。ただ、割合は少ないですが変化を新しいもの好きの人もいるので侮れないところが人材育成の面白いところです。


こうした経験は自分の基礎力はこれからも通用するか、やっていけるかを見つめ直す良い機会です。他人の振り見て我が振り直せ、です。

・作業のスコープを定義する
・納期、完了状態を詰める
・作業の段取りをつくる
WBSを分解する
・納期を意識した推進する意思
・推進上の課題を識別する
・課題解決に必要な人を巻き込む


何より、自分の仕事には責任を持つ。少なくとも自責で仕事を止めない。50点でもいいから一旦完了させる。などなど、基礎的なスキルをいつでもどこでもできること。


それができなくなったら、システムエンジニアとして生きてくことをやめる潮時なのかもしれません。10年後に後悔しないためにもまだまだ自分を鍛えなければ。