やる気スイッチなんて存在しない


ほら、学習塾のCMで「やる気スイッチをONにする」っていうのあったじゃないですか。あのCMを見たときすごく違和感持ったんですよね。「え、そんなスイッチなんて持っていないよ」って。


やる気スイッチとは言わないまでも、気合を入れようとか、そうした類似したアクションをすることはあるかもしれません。でも、やる気スイッチ自体は誰も持っていないと思うし、やろうと思うには別の要素が必要だと思うのですが。


やる気スイッチは存在しない
やる気スイッチは想像上のものでしかないのです。その存在はこれまで発見されたこともないしこれからも発見されることはありません。なんて書くとそんなことないよ、なんていう人出てくるかな…。


でも、でも、自分の中で「よし、やるか」って重い腰をあげるときに、えっと「やる気スイッチどこだっけ」なんて探さないじゃないですか。別のもので自分の重い腰をあげさせているんですよ。気合い?えぇ、そうかもしれませんがそれってとてもメンタル的な何者でもないものですね。怒られるから?そんな自分のことを他者から駆動させておいていいのかって。


それらってとても表面的なことなんじゃないでしょうか。やる気スイッチの裏に隠れている本質は別のところにあるのではないでしょうか。


別の見方をすると、やる気スイッチってみんな持っているものなんでしょうか。やる人は毎回やる気スイッチを押している?そうじゃないと思うんですよ。やる人はやる気スイッチなんてONしない。


「よし」というかもしれないし「しょうがないな」というかもしれない。多くは「…」と無言でやる方が多いですよ。


できるから「やる」と思う
どうしてやる気スイッチをONしなくてもできるかというと、その仕事ができるから。えっ、と思うかもしれないけれどその仕事は難なくできるから。仕事の素性が分かっていてどのくらい面倒か、手間が掛かるかを知っているから、発声するわけです。「よし」って。


これからやろうとしている仕事の中身を知らなければ「やる」や「やろう」なんて言えないじゃないですか。仕事のゴールはわからないし、終わったときの品質もわからないんですから。もう、試行錯誤することだけは分かっています状態です。いつ終われそうかもわからないし、難易度なんてさっぱりわからない。強いて言えば、過去の経験の中から類似している案件があるかどうかで当たりをつけられるくらい。


結局、知っているから「やる」や「やろう」と言えるんです。やると言えるためには経験が必要ということになります。その「やる」ために必要とする基礎力といってもいいですね。やるために必要とするスキル、技術レベル。それを身につけているからこそ、「やる」と言えるし、そう思える。


あのCMは「やる気スイッチ」を押す前に必要とする基礎力をつけろと言っているのではないかな、と思うのですよ。深読みしすぎかもしれませんが。


やる気ボタン
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