2つの上手くいっているプロジェクトの経験

プロジェクトが上手くいっていると実感した人はどのくらいいるのでしょうか。漠とした質問ですが。


では、あなたが「プロジェクトが上手くいった!」と実感した経験がありますか。さらに、その経験をしたときのロールは何でしたか。


プロジェクトが上手くいったと実感できるということは、そう実感した人はプロジェクトについて日々考えていた人であって、その実感したプロジェクトに対して何かしらresuponsibilityかaccountabilityがあったのではないかと思うのです。なぜなら、プロジェクトという単位で実感しているから。


ではそれを実感できるロールはと言われれば、プロジェクトスポンサーかスポンサーサイドのプロジェクトマネージャかデリバリーサイドのプロジェクトマネージャかその周囲の中枢部のメンバくらいまででしょう。


それ以外のメンバはブロックなり一担当としての役割になりますから、プロジェクトという全体に対する感覚は持てないと思うのです。なにせ背負う責任が違いすぎますから。


プロジェクトスポンサーとデリバリーチームのプロジェクトが上手くいった経験
これが理想であり、当たり前に求めるゴールとしての経験ですね。プロジェクトスポンサーは解決したい事業上の課題を解決することができ、デリバリーチームは契約ベースでの収益を上げ、契約の範疇でのアウトプットを収めることができ、プロジェクト計画で設定した各種指標をなんらか達成することができた、と。


プロジェクトスポンサーでaccountabilityを持つ方は社内での方の荷を無事降ろすこととができたし、それをデリバリーチームはサポートすることができたと実感できたときにはお互いに自然に笑顔になるものです。


デリバリーチームとしてプロジェクトスポンサーの方の立場を垣間見ると、そちらの世界は世界で事業上の課題解決がかかっているので関連する部署から相当のプレッシャーがあることは、ステコミなどの場でジワリと漏らすことが多いです。


そうした場合にデリバリーチームができることは、ロジカルに、わかりやすく説明する資料を心がけてプロジェクトでは見せることです。そうしたプロジェクトの資料がプロジェクトスポンサーサイドの中の人たち向けの説明用の補足資料やバックアップ資料として使われるので。


ある意味、プロジェクトの中でスポンサーとデリバリーチームが喧々諤々やることは上手くプロジェクトを進めるために良い方向を探すためにしているわけですが、スポンサーがその中の人と喧々諤々をするときは、デリバリーチームの味方となって代弁していると思うようにするといいと思うんですよねー。


デリバリーサイドとしてのプロジェクトが上手くいった経験
わかりやすく言えば、システム開発をしてシステムを作る側のこちらは適切な対価をいただきましたので、赤字にもならず、契約ベースでの収益を確保できたのでデリバリーサイドとしては無事にプロジェクトを終了できてようございました、という案件です。


気づいたかもしれませんが、プロジェクトが上手くいった方にはデリバリーチームしかないのです。つまり、プロジェクトスポンサーはこちらが出ないところにいると。プロジェクトスポンサーやデリバリーチームを含めたプロジェクト全体でみると残念ながら上手くいったとは言えないということです。


このようなプロジェクトの上手くいったはほんと微妙です。いっそうのこと、多少苦労しても良かったから計画時に期待していたアウトプットを手に出来ていれば良かったのにと思うくらいです。


プロジェクト全体として上手くいかなったケースと向き合うことは学びが多いですが…。