システムエンジニアが一人前になるまでに身につけておきたい仕事の仕方

「教えて欲しいんですが、WBSは粗粗のままですけどこらからどうなるんですか」
「いまはまだこれ以上はちょっとは」
WBSはそれぞれの担当で詳細化するんです。理解していますか」
「あなたみたいにかっちりできる仕事ならしますよ」
「毎週ミーティングで関係者を集めていますけど、次回は何を検討するんですか」
「まだきめていませんよ」
「そうなんですか。でも、アウトプットはマイルストーンまでに作らないといけないんじゃないんですか」
「そうですが」
「アウトプットは何を作るかご自身で想定があるんですよね」
「…」
「アウトプットの個々の仕様を決めるために忙しい関係者を集めてミーティングしているんじゃないんですか」
「まだ方針だって決めてもらっていないし」
「いやいや、ご担当されているご自身で案を出して、関係者と合意形成されるんじゃないんですか」
「…」
「そうですか。それでは各自の担当分はそれぞれでやりましょう」
「…」


とあるプロジェクトでのこと。割と超上流の、というよりは、制度設計のようなタスクやモニタリングの制度設計をするようなタスクを個々が主担当として案件をキャリーするような体制だったのですが、お一人様、面倒な方がいらっしゃいまして。


アウトプットをイメージして、ざっくりとタスクを分解して、関係者と合意形成して、案を作って承認してもらう、というとにかく普通のお仕事がありましたが、それのWBSが作れない、わざわざ忙しい関係者を長時間缶詰にする割にアウトプットがない会議を開く、一向に進まない、という素晴らしいファシリテーション力と専門性を発揮する方がね、おられまして。


超上流かどうかは棚に上げて、作業の予定を作らないと周りは困るんですよ。何かしら関係するんですから。自分一人で計画ひとつくれないとなぁ。この人もいい年のおじさんなのに…。


この事案からの学び。


・自分で思考する訓練はしておきましょう
・わからなくても何か日々アウトプットしましょう
・間違ってもいいから、一度ゴールを設定してみましょう
・ゴールを設定たら、ゴールで完成しているときのアウトプットを具体的にイメージしてみよう
・アウトプットをパーツに分解してみよう
・一つひとつのパーツをWBSに置き換えよう
・日付を入れてみよう
・1つめのWBSをやってみよう
・思った以上にパーツの完成に時間がかかったらスケジュールを見直そう
マイルストーンまでに終わるために何をすればいいかを考えよう
・考えたら実行してみよう



一人前のシステムエンジニアになるまでには身につけておきたいですね。