システムエンジニアとセルフマネジメント
以前プロジェクトでお付き合いのあったお客さまと話す機会があって、そのときに違和感を思ったんですよ。
そのお客さまはSIerからみたらエンドユーザです。その職場では、いわゆる部のメンバは複数の業務やプロジェクトを持っているんだそうです。だから、あまり席を温めている時間がないようです。
そうした忙しいメンバは若者から年配者まで基本的には自分で仕事を計画して、実行して、とマネジメントをされている。まあ、仕事ですからそうですよね、と相槌を打っていたら、
「システム開発のプロジェクトって、プロジェクトマネージャさんがメンバに作業指示出したり、作業のチェックを細かく見たりしていますよね。どうしていい大人に対してそこまでやるんですか」
と質問をされて、言われてみればなんでですかねーと答えながらなんでなんだっけ、と。
そのお客さまのところでは、システム開発のプロジェクトのやり方はよく知らないけれど、と前置きしながら「そこまで口は出さないよ」と。役職の方は業務の課題やトラブルがあれば解決出来るように例えば他所の部署と調整してくるなどのためにそういったことがないかは見ているけど、と。
なんだろう、この違和感。
その会話の中でひしひしと感じたのは「自分で仕事やり切らせる」という考え方でした。そりゃシステムエンジニアだって同じですよ、というと、
「ちょっと違うんだよね」
と。何が違うんだろう…。と天井に目を泳がせていると…。
「仕事は誰が管理しているの。システムエンジニアのプロジェクトは。僕らはメンバ自身が考えて、メンバ自身が実行して、終わらせているんだよ」
と。いえいえシステムエンジニアだって、といったら、
「プロジェクト計画を作るでしょ。それはシステム開発のは大人数かもしれないけれど、それプロマネさんが作るでしょ。僕らはメンバが自分で作るよ」
それだ。自分で仕事をマネジメントしているか、いないかだ。それが違和感になっていただ、と気づいたわけです。全くやっていないかというとそんなことはないだけれど、プロジェクトのシナリオから考えてプランを作って実行してと、自分の仕事をマネジメントするという考え方はシステム開発のプロジェクトでは希薄化されすぎているのではないのか、と。
そうなった理由はあるのだろうけれど、システムエンジニアで自分の仕事を主体的にマネジメントをできている人はどのくらいいるんだろうね。そんなことを思いながら地下鉄に乗り込んだのでした。