「背中を見て育て」とマネージャやリーダが言っていたら信用しなくていい


このスタイルが書きやすいので、今日も書き残すこと。


イベント用のスライドを作っていて、思いついたことを書きこのしておこう。

  • 背中を見て育つのは、形式知だけ
  • ノウハウのような実践知の習得は自分で考え自分で身につける


背中を見て育つのは、形式知だけ
システムエンジニアに限らないけれど、全てのマネージャやリーダクラスは人に教える技術を持っていないのですよ。人に教える技術を持っているのは、教育の専門的な知識を持っている人に限られるわけで。


簡単にいえば、教員免許を持っていないマネージャやリーダに人を教える技術の知識はまったくないわけです。持っているのは自分で身につけた経験知なのですよ。まあ、教員免許を持っていても覚えているのかどうかは別だけど。


なので、多くのシステムエンジニアのマネージャやリーダ層は教える技術を持っていないと。教える技術を持っていないから、「自分で育つものだろう」とか「わたしは自分で勝手に育った」とか言うわけです。


いわゆる「背中を見て育つ」系の育成って、技術を覚える対象のセンパイの外形、振る舞いを見て認知できることを真似るわけです。だって、頭の中の形式知は振る舞いには現れないですから。


それをわかっていないんですよ。なにをですって。形式知は別にセンパイの振る舞いなんて見なくていいんですよ。書籍とかであるんですから。わざわざブレ幅の大きなセンパイの体系化されていない技術なんていらないです。


ノウハウのような実践知の習得は自分で考え自分で身につける
身につけさせたいのは、形式知のような集合教育でできるようなものではなくて、ノウハウのようなここのシステムエンジニアが実践知で身につけていく知識を身のつけさせたいのですよ。


それって、個人が体験してなにかしら気付くところがあって、体験を自分の中で形式知に変換する行為をすることでパターン化されるんですよね。ここで身につくわけです。


そうしたらですね、「背中を見て」何て言うのはちゃんちゃら可笑しいわけです。背中を見て、じゃなくて、「機会を作れよ」なんですよ。


機会を作らないマネージャやリーダクラスはなに言っているんだか、って思って良いです。