システムエンジニアが年収を上げたければ「ロールを変えていこう」が正解でしょう


育成ネタのスライドの目次構成を作っていて、間をおいて見直すと「おもしろくない…」と思ってついつい直してしまう症状に罹っているのですが。今回のスライドは話す尺が短いので、テンポ良くしないと自分語りになってしまうことだけは注意しているのですが。


話すタイミングはひと月先なので時間はあるのですがね、気づくとひと月なんてあっという間だし。その辺りは気をつけておかないと。ところで、これ↓を読んでみたのですが、まあ、言っているひとが社長なので「その立場ならそういうだろうなぁ」としか思わないというか。

プログラマーが転職で年収上げたいならwebを出ろ、手を動かすな。これが給料を上げる方法だ | らふらく^^ ~ブログで飯を食う~


特に出だしの

「技術の幅が狭いエンジニア、例えば「JavaScriptしかできません」のような専業エンジニアがいる。これは東京に多いんだよ。」


これ。あのですねぇ、ワタシもシステムエンジニア生存戦略を自ら考えるなら一つの技術しかできない単機能工よりは複数の技能を扱える多機能工を目指そう、と以前から言っていますがそうした単機能工のシステムエンジニアが東京に多いというなら、そうした単機能工のシステムエンジニアが生きていられる環境が東京にある、ということなのではないでしょうか。


つまり、単機能工でも生きていける仕事=クライアントが多いということです。これはビジネスとしてそれだけ単機能工だけで食べていけるビジネスサイズがあるということです。

「逆に、大阪には、仕事の幅が広いエンジニアがいる。大阪の場合、「なんでもやれる」と言えないと仕事がとれないから、結果、フルスタックエンジニアが生まれる。」


この大阪の書き方は見方がフルスタックエンジニア万歳という観点に立って書いていると見るわけです。だから、大阪のシステムエンジニアの方が多機能工のシステムエンジニア生まれるし、大阪のフルスタックエンジニアと東京の単機能工のシステムエンジニアを比較して「二極化が進んでいる」と言っているわけです。


でも、ビジネスの目線で見れば東京の方が楽にビジネスができていることが伺えます。それは「なんでもやれると言えないと」と書かれいているとおりパイの奪い合いが激しいからです。まぁ、実際、大阪のビジネスは厳しいですもの。


引用している記事の出だしは、システムエンジニアの二極化を言っていながら、実はその背景にあるビジネスを下地にしているんですねぇ。それを踏まえて読まないとちょっと危ないかと。


もちろん、個人の生存戦略としてどちらを、単機能工と多機能工をとるかといえば、多機能工の方が変化(単機能から多機能担っている時点で)に強いので、環境自体が変化しても生きていけるでしょう。


ただ、この記事も途中で年収の話に変わりますよね。これ↓

プログラマーはSEにならなきゃね。仕様書を書くべき。こっちの方が年収上がるよ。」


これ、多機能工とは違うんですよね。そういった技能を多く身に付ける話は関係なくなっちゃいます。いくら稼ぐかという話に変わっている。


ワタシは年収はどれだけビジネスに関わるか、それで結果を出すと年収が上がる、と思うのです。端的に言えば、ロールです。ビジネスをしているのは組織なので組織のロールを指しています。


つまり、役職に就かなければその仕事では年収は相応にしか上がらない、と思うわけです。まあ、最後の

「個人でやる仕事も変えていく必要がある」


とあるのは暗に自らロールをあげないと、と言っているのでしょうね。


でもですねぇ、Web界隈だって、技術者のままで独立したり(これはロール変わっているか)、本を出したり(職業がかわっているか)と年収を上げようとしている方もおられるので、Web界隈でもやる人はやっているのですけれど、まだまだ道半ばなので認知されていないだけなんだろうなぁ、と。


どっちにしても、ロールを上げていかないとすぐに頭打ちだし、世の中の変化についていけずシステムエンジニアとして詰んでしまうのですよ。