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システムエンジニアは自分でぬるま湯に浸かっていることに気づかなければならないのに気づく人は少ない


ワタシごとですが、割と異動の多いキャリアでして、それがワタシの素行が原因なのか、上司たちが扱いに困って放り投げてしまうのかは定かではありません。ワタシとは真逆にずっと同じ部署に居続けるシステムエンジニアの方もいるのでそういった方と並べるとワタシのキャリアは異色なのです。はい。


異動すると仕事が変わります。もちろん、異動ですから強制的に変わります。プロジェクトの要員計画であからさまでもなければ、一般に人事関係の内内示は密かに限定されて伝えられるものです。でも、現実には引き継ぎが必要になるので準備が必要であればそれに必要なことは手につけておくように、などと指示されたりします。


こうした異動を起因とする業務ドメインの変更は新しい職場での学習を強制されるわけです。同じ分散系でもアプリからインフラに変われば必要な技術が変わります。ロールとして、役職が変わるのであれば、役職として必要な知識が(あるものとして)求められるので、早々のキャッチアップが必要になります。


異動がないシステムエンジニアの場合、担当するサブシステムが変わったとしても変化するのは業務ドメインの中での話で、システム自体が共通基盤上であったり、同じパッケージであれば、適用技術の変化は生じません。つぎに技術的な変化を強制的に求められるのはメジャーバージョンアップが受注してそれを担当することになるまでありません。それまでの間、そのシステムエンジニアは日々同じ技術を利用し、システムを維持するわけです。


これ、何年続けるのでしょうか。


見方を変えてみましょう。システムを更新するしないを判断するのは顧客です。もし、顧客が投資を渋り、システムの更新を選ぶより、延命を選択し続けたらどうなるか。以前、これいつ作ったんだろうなーと感心するくらい古い基幹系システムを人海戦術で運用している顧客をみたことがあります。夜間、深夜を厭わずシステムがエラーになれば運用担当は呼び出されます。


この例から学ぶことがあるとすれば、システムエンジニア自身の技術更新を他人の顧客に握られてしまっているということです。顧客に対し、専門家としての価値を高く売りたいところをその顧客だけしか通用しない適用技術を(長年同じ技術なので)安価にしか対価を支払ってもらえないという現実しか存在しないのです。


同じ環境の同じ適用技術の中に居続けると、システムエンジニアとしての価値が下がり続けるということです。これって、ぬるま湯の中にいたら茹で上がって使い物にならないシステムエンジニアに成ってしまう危険性を孕んでいるということではないでしょうか。


ただ、システム的に安定しているのであれば、自己研鑽する時間を自ら確保しやすい環境でもある、ということができます。さて、いまいる環境がぬるま湯に成ってしまっているかどうか、確認した方がよくありませんか。