Q:緻密な時間管理は生産性と指導力の鍵である。○か×か

タスクの見積もりを時間単位で行うのはプロジェクトのスケジュールを緻密な時間管理をするためにしている。

これは「×」ですね。

作業の見積もりを時間単位でできるような粒度にタスクを分解しているのは確実に成果を出すためです。

時間単位の作業に分解しているから、問題が起きれば共有も早いし、対策も早くできるわけです。

この考え方、つまり、綿密な時間管理が生産性の鍵であるかどうかは、アジャイルでもウォーターフォールでも当てはまりません。

綿密な時間管理は、単位時間当たりの作業の集約度を得ることを目的におこなうものです。

生産性を現状より向上させたいなら、生産する方式を取り替えなければ単なる作業の集約度を高めているだけですぐに限界に到達するし、人が介在している場合は作業の集約度が優先されるために作業品質がおざなりなるために歩留まりが悪くなるだけです。

緻密な時間管理のために時間を割くことは指導力にとって必要なことである。

これも「×」ですね。

作業をするメンバに対して多くの関与をすることはチームの自律を阻害する要因です。人は、自ら考え、判断し、行動することで初めて当事者になれます。

他者から自分の作業に対し、仔細な関与が働ければ、考え、判断する裁量が剥奪されます。それでは指示を出すリーダの作業を代行しているに過ぎません。

その状態は、プロジェクトの作業量が増えるに従っていつかはリーダのキャパシティを超え、破綻することが目に見えています。

見積もり時間に対する成果をモニタリングする。

これは「○」です。

チームのやることは、投下したリソースに対して期待する成果を得られるかをモニタリングすることです。

時間を管理することで成果は得られないし、指導力が高まることもありませんから。