仕事が早いエンジニアの計画づくりでやっていること

仕事を思うように、期待する出来合いで、且つ、楽チンにすることができたらなんと素晴らしい、と思うのです。

現実には、思っていたようには成らないし、もっと素晴らしい出来を思い描いていたのに(自分で作ったものは)どうにも気に入らないし、手戻りでなんどもやり直したり疲れたり、と理想と現実は全く違いすぎて辛たんです。

でも、周りを見ると自分が実現したい、理想な雰囲気で仕事をしているエンジニアも沢山いるので自分にエンジニアの仕事が向いていないんじゃないか、なんて思う人もいるかもしれません。

仕事ができるエンジニアは、とにかく仕事が早い。でも、ただ早いわけじゃないくて、見えていないところで頭をグルグル使って、まるで白鳥が水面下で足をバタバタと漕いでいるところは見えていないだけです。

その足のバタバタも、無闇矢鱈にしているわけではなくて、経験と学習から身につけたプラクティスを持っているものです。そういった仕事の早い人にどうやったら仕事が早くできるかを尋ねてみると「段取り」「計画」というキーワードが出てくるものです。

それを聞いて、あまりにもベーシックで、在り来たりで、自分もやっているのになぜ違いがあるか、それをブレークスルーできるまで、変化はできないのです。

段取り・計画の中身

「段取り」「計画」の中身はただ、作業と作業の順番と日付で良いのか、とそういったことを改めて考えてみましょう。

段取りは、「物事を行う順序や手順」だし、

dictionary.goo.ne.jp

計画は「ある事を行うために、あらかじめ方法や順序などを考えること」とあります。dictionary.goo.ne.jp

どちらも、手順を考えること、というところです。

そうすると、この手順を考えるところに何かヒントがあるのかもしれません。この場合、手順そのものを考えても仕方がありません。なぜなら、手順自体が物事の順序の意味ですから。

それにどうやって到達するのか、それが鍵です。

概念化

手順化するためには、手順がわかっていなければなりません。その手順の確からしさは精度の高いものが必要か、それとも仮説に基づいたレベルのものかはその前に決めておくことです。

いづれにしても、手順という具体的なプロシージャにするためには、対象を概念化するプロセスが必要で、どの程度の精度で手順化するかはこの前にしておけばいいです。

うーん、逆で、この前で精度を決めておかないと手順に落とす際の着地点が決められないので色々と間違った方向に進みます。

定義

手順を概念化するためには、何を、なぜ、どのレベルで、というように決め事が必要です。それがない状態では、具体的な手順を導く際の範囲が広すぎてしまうからです。

間違っていてもいいので、一旦、定義をしますが、それを決める際には、独りよがりで決めず、この前に判断基準を設けておきます。

言葉としては「定義」とかなり固い用語を取り上げていますが、パラメータを決めておく、くらいの意味合いです。

では、なぜ、パラメータとして決めておくか。それは、計画を作った後に実際にやってみて期待する結果が得られなければ、そのパラメータを調整すればいいからです。

後から立ち戻れるアンカーを打っておこう、ということです。

理解

理解とは段取りや計画を立てる上での目的を知る行為です。定義の中でいくつかパラメータを決めるのですが、それで良いかの判断基準になるのです。

なぜ、その作業をするのか。作業を受けたのなら、オーダーする人の想いがあります。自ら成し遂げたいことであっても、それを実現したい想いがあります。

それがなんであるか、何を具体化すれば良いか、なぜそれなのか、を理解するために共感し、自分の言葉で表現することが必要です。なぜなら、それ以降は自分の言葉で、自分の価値観で判断するからです。

仕事が早い人の計画づくり

仕事が早い人は、「理解・定義・概念化」を含めて計画を作ります。ここには、計画を立てる際の情報を自ら取りに行き、実現するためのメインキャスターとなることを前提に建てつけをしているのです。