年次が上のエンジニアをチームクラッシャーにさせない

マネージャやリーダになるとメンバに年次が上の先輩エンジニアやおじさんエンジニアが入ってくることがあります。新人エンジニアの頃は周りは全員年次が上のエンジニア(当たり前ですが)で何も違和感もなかったのに、自分自身の経験と同じように年次も上がって後進が入ってくると、自分のロールも(成果が出ていれば)ステップアップして次第に年次が上のメンバが入るようになります。

パートナーであれば気にならないのに

技術を対価で買い、支援をしてもらうビジネス上のパートナーであれば、自分がリーダとなっても作業分担や作業の進め方の意思伝達をすることは気にならないものです。

そこには「仕事上で必要なことだから」と頭で理解していることと言葉に出すことに差異がないからです。

ところが、これが組織内の先輩エンジニアやおじさんエンジニアになると途端に気後れしたり、変な(余計な)気遣いをしたりするものです。

組織内だからと言って、先輩エンジニアやおじさんエンジニアに必要以上に気を使う「義務」も「義理」もないのに。

組織の中であっても、仕事だから必要なので意思伝達するわけで。

姿勢

だからと言って、急にリーダ風を吹かせたり、マネージャだからと言って命令口調で指示するのもいかがと思うわけです。仮にもこれまで貢献して来た(ハズ)のエンジニアだし、チームのスキルセットとして必要だからアサインしたメンバです。

チームに必要なスキルを持っているなら、他のメンバと同じように扱えばいいのです。

高い期待を伝える

チームのスキルセットとして必要なメンバですが、年次が上のエンジニアですからハードルを上げて期待を伝えるのが先輩エンジニアやおじさんエンジニアの闘志に火をつける方法の一つです。

期待はそのスキルですが、

「経験を生かしてチームが円滑に進捗するように○○にも期待しています」

と他のメンバ以上に期待することを設定して伝えましょう。

ただ、持久力は年齢とともに下がっていますし、体力の回復力もダダ下がりですから、20代や30代のように体力があると思って扱ってはいけません。回復に1週間はかかりますから。

成果を評価し伝える

期待する成果に対し、他のメンバと同じように評価しましょう。年次が上のエンジニアは年次が上がれば上がるほど、評価は曖昧に伝えられます。周りが変に気を使うからです。でも、現実の評価は結果として現れていますけど。

チームにとって貢献しているのであれば、きちんと評価して伝えましょう。年次が上のエンジニアは褒められる機会が減っているので褒められることに飢えています。

成果に未達の場合もストレートに伝える

必ずしも年次が上のエンジニアが期待する成果を挙げられていないこともあります。こうした場合、他のメンバには評価とリカバリの支援をするものです。同じように年次が上のエンジニアに対しても、同じように未達であることと必要な支援をすることが必要です。

年上エンジニアも気づきを欲しがっている

年次が上のエンジニアも若者エンジニアと同じように成長するための気づきを欲しがっているものです。ただ、役に立たないプライドを持っている人も多いので、少々面倒くさいキャラになっています。

そう言うときは、リーダやマネージャの職務の原理原則に戻って目的を達成するために到達する方法を選択すればいいのです。

年次が上のエンジニアが役に立たないプライドを持っているなら、その目線に合わせて気づき、アドバイスを伝えればいいのです。

やらなければならないことは、チームの目的を達成することですから。

例えば、「自分ならこうするともっと上手くできそう」とか。

チームクラッシャーにさせない

チームとして必要なスキルセットの一役を担ってもらうのですから、チームが守ると決めたルールを破ったら、厳しく指導することは必要です。そこを曖昧にしてしまうと年次が上のエンジニアから他のメンバに「チームのルールを破っても大丈夫なんだ」と刷り込んでしまいます。

間違っても、チームのルールは誰一人破らせてはいけません。