多様性のあるチームを作る

多様性のある組織などここ数年言われるようになっているのですけえど、正直、多様性なんてどうでもよくて、プロジェクトならプロジェクトの目的を達成するチームであるかどうか、を優先したいのです。

チームを編成する以上、チームを編成した目的を達成しなければコストと時間の無駄ですから。

当時の人口ピラミッド

ある時期、組織の中の構成に「偏りがあるな」と気づき、それとなく組織の中で声を聞いているとメンバも自覚があることがわかりました。

組織の中の構成の偏りとは人口ピラミッドを思い浮かべてもらえばいいです。左右を男女で分け、縦軸を年齢層で分けて△に見立てるアレです。

丁度、氷河期前くらいから数年が年代の断絶期間と高齢層の塊、そして若年層は細々としている▽とまでは言わないけれど、なんとはなく、砂時計的なイメージだったでしょうか。

もう一つは男女比が「ここは男子校か」と思うくらいの偏りがありました。

部活のようなチームだな

プロジェクトチームを編成すると年齢構成の層と男女比もあって、ほぼ、男ばかりです。少人数のチームだと、ベテラン、中堅、若手、みたいなときもありました。

こんな構成になると、若手の個性が相当強くないと主従関係ができてしまうんですよね。

「まるで部活だな」

と思ったくらいですから。別にですね、そんな構成でも主従関係ではなくて、横並びで役割が違うんだ、と言うスタンスなら放置もするのですが、ときどき見かけたのは指導をしているのか問い詰めているのかが分かりかねるときです。

失敗があって、学びのポイントを伝授するならいいのですけど、説教や問い詰めるのはそれをする方の自己満足でしかありません。そんなことに時間を費やすなら、そうならないように当事者で策を考えた方がいいです。

違う属性を積極的に混ぜて混乱を起こす

ではどうしたかと言うと、男女比と年齢層の少ないマイナーな属性を持つメンバを積極的に取り込むことにしたのです。

ベテラン、中堅、若手だと一方通行の意思伝達になりがちなところに、それでは意思疎通できない属性を持つメンバを入れることで、コミュニケーションコストを掛けさせるようにしたのです。

それは、一方通行なコミュニケーションにしない、話す相手を考えて話す、と言うことしなければ伝えたいことが伝わらないと言う環境を意識的に作ったのです。

これは、今までチームのコミュニケーション特性に男性という共通項しかなかったところに、女性を混ぜることでコミュニケーションの特性を複雑化させたのです。

この複数の特性を混ぜることにより、コミュニケーションのコストは上がりますが、コンテキストは意思伝達するための前提を減らさなければならないのでハードルは下がるという方向に向かうだろうという狙いがありました。

 

まあ、最初は戸惑っていましたね。これまでのチーム構成と違うのですから。全く違う思考を持っている人が入ってくるような、まるでカルチャーショックみたいなものですから。

でも、結果的に説教モードに入ろうものならストップがかかるようになりましたし、何より、男性メンバのガサツさが減った(ように感じた)ものです。

これ、ある意味多様性のあるチームを作ってみた、ということになるのかな、と。