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SIerでは新規事業は成功しない

とある偉い方と話をしているときに

「新規事業が一向に進まなくて」

と愚痴をこぼされていたのですが、よくよく聞くと

「(それじゃ無理じゃないかなぁ)」

と思ったのですが、その話をなぜそう思ったか過日思い直してみたらそりゃそうだと改めて気づいたのでした。

人月商売の呪い

経営者が新規事業を立ち上げたいと思う理由は、人月商売から離れたいからです。人月商売は、所属しているエンジニアを売り切ってしまったらそれ以上の売上の成長は見込めません。売る商材がエンジニアなので。

実際は、売れないエンジニアは居るものですし、売れない理由も様々です。経営者は利益を最大化したいけれど、売れないエンジニアと売上増加の限界をみてジレンマするのです。

組織のあり方について

組織の中のリソースを使うことを無意識に考えるので、新規事業を担う部署を既存の組織におきます。

この時点で新規事業は失敗しているのです。既存組織の中に置くことは、新規事業の組織管理が既存の組織管理の理論が持ち込まれます。

これでは新規事業のリソースが見えないところで既存の間接コストで目減りしてしまうのです。

権限について

新規事業に関する権限は、その組織のオーナーが全てを持っていなければ事業の判断のタイミングを逃してしまいかねません。新規事業は、半年後ではなく1ヶ月後に世の中にリリースして先行者利益を確保し、投下する資金を回収しなければならないからです。

既存の組織に組み込むと権限分掌が進んでいるので物事の判断は各部門にお伺いをたてることなるので新規事業の求めるスピードと違いすぎるのです。

資金について

新規事業に必要な資金を、多過ぎず且つ事業継続の期間に必要な分だけは確保しておかなければなりません。その資金は、新規事業を担う部署の中で決済が済む必要があります。

資金は既存組織の中で経営に権限を持つ役員がファウンダーとして担うのがベターだと思っています。

KPIについて

経営指標であるKPIは、既存の組織のものを持ち込んだ瞬間に新規事業は既存ビジネスの派生ビジネスか類似ビジネスになってしまいます。それを新規事業と呼ぶならそれも結構ですが、それなら既存組織の中で現状の延長線上でやればいいのです。

例えば、稼働率というエンジニアの稼働状況をみる指標がありますが、これは新規事業ではあてはまらない考えです。なぜなら、新規事業に関わるエンジニアは100%新規事業の開発に関わるからです。KPIを設定するなら別の指標にすることが必要です。

プロダクトマネージャについて

何よりコレを作りたいと思っているプロダクトマネージャを担う人材が必要です。得てして

「既存組織の中のリソースを割り当て、さあ、新規ビジネスを作りなさい」

と言いますがこれも間違いです。

新規事業を起こすことで人月商売を始めるなら、何も既存のリソースでやる必要性は全くありません。資金を出すオーナーの役員が社外で見つけてきてもいいのです。既存組織の中でやるという思考それ自体がすでに既存ビジネスの延長であり、新規事業を始めるスタートラインにたどり着けていないのです。

 

なので既存組織の枠組みで考えるSIerには無理なんだろうなーと思っています。