計画どおりに進捗しなくなるいくつかの原因

WBSを作ったので「よし、これでいける」と思って始めたら全く進まなくなってしまった経験がありませんか。その原因は何かわかって対処できましたか。

結局のところ、理由がわからないまま人力で四苦八苦しながら形だけ終わったことにしていませんでしたか。

WBSが詳細なタスクになっていない

WBSの粒度が適切でないと、そのWBSの作業を始めてからWBSの作業をさらに分解をはじめ、ひどい時には1つのWBSで複数の成果物を定義し始める、なんてことも起きてしまいます。

プロジェクトマネジメントとしての進捗管理の容易さからWBSの階層は4から5層程度が理想ですが、プロジェクトのメンバが担当するWBSを取り扱う際にさらなるWBSの展開や中間生産物の定義が必要となってはいけません。

WBSはプロジェクト共通の作業の考え方にしたがって統一した粒度であることが前提ですし、WBSで得られる成果も同じレベルである必要があります。実際に作業を始めてから実はあれこれ必要だったなんていうようなWBSWBSではありません。

作業時見積もりをしていない

見積もり自体は契約時の見積もりや、プロジェクト計画作成時に行なっているものです。ただ、直近の次工程の計画を立てる際に、プロジェクト開始後に得られている情報を元に、作業見積もりの精度を上げる必要があります。

あるあるなのはプロジェクトマネージャがプロジェクト計画時の作業見積もりをそのまま適用するように押し付けるケースですが、これはメンバの生産性やプロジェクトの特性が最新の情報で更新されていないので不確実性が残存したままです。

次工程の作業の作業見積もりは、この不確実性を削ぎ落としていかにプロジェクトとしてのスラック、余裕シロを確保するために行うのです。