SIerの大企業病の兆し

SIerだって大企業病に罹患するし、一度罹ったら二度と回復することがないだろうな、と思うのですよ。御多分に洩れずね…。

大企業病に陥りやすいSIerっの特徴ってあるのかしらと思いつくままに挙げてみると…こんな感じかしら。

 

・真面目
・ノーと言えない #真面目が災いしてその場限りの対応
・業務設計できないコーポレート部門

 

真面目

これ、あまり褒め言葉じゃないですよね、と特に最近は感じるように思うようになったのは真面目の前に「バカ」が隠れているからだな、と気づくなど。

例えば真面目すぎるとこんなケースで自分で自分の首を締めてしまうんですよ。

外部の、それも、監査権限を持つ株主の上位企業からあれこれと監査コメントを受けると指摘対応するために様々な手続きを増やしてしまうのです。

対応するにしても、言われたことをそのまま増やすのではなくて、本質は何を要求されているのか、何が得られればいいのか、対策を入れたら以降の業務にどう影響が出るかを調査して評価した上でやるのならいいけれど、やらないもの。

担当者にその対応が落ちてくるといかに処理をすませるかが目的にすり替わってしまうから。その対応をしたらどれだけのコストが増え、リターンが、なんて1ミリも考えていないだろうとしか思えないもの。

 

ノーと言えない

真面目が災いして、担当者は目の前の作業を処理することが目的になっているから吟味をしないのですよ。それ、やる必要があるのかって。自分の頭を生産的な活動に使わずに操業的な活動にしか使っていないのです。

担当者がノーと言えない場合、ノーと言えない文化になっていることが多いです。ノーと言った後の対応が黙ってやるより担当者の負担が多いから。ノーという根拠、反論のロジックなど考え、説明し、同意を取り付けるのが面倒なんです。それも上司だったりするわけで。

だったら黙ってやっておく、と。それで無駄なルールや、チグハグなルールが増えていくわけ。

 

業務設計できないコーポレート部門

エンジニア目線で見ればコーポレート部門の担当者は、その領域の専門家なんですよ。でも、業務要件やフローの聞き取りをしたことがあるエンジニアなら経験していると思いますけど、ビシッとこれが担当業務と説明してくれる担当者なんて出会ったことがないです。

なんとなく、前任者から引き継いでやっているだけでなぜそうなっているか知らずに業務をしていることもあるのです。

自分たちの業務がこうでなければならないという業務設計を定義することもしないのですよ。だから、全体が見渡せないのです。だって、経験した業務の一部しか知らないのですから。

確かに一担当としてはそうかもしれないけれど、社内の利用者からの目線で見ると部門間を渡って処理される業務もあるわけです。でもぶっつり切れている。

こうした症状も大企業病の症状が発症している一部なのではないかと思うわけです。