継続的コミュニケーションとしての朝会

プロジェクトで朝会をやるのはトラブルが起きてからでは遅くて、トラブルが起きる前、つまり、プロジェクトの最初からやるのが一番良いのです。なにせ、プロジェクトの開始時点から初めてしまえばプロジェクトの期間ずっとやることになり、ひと月も経てばすっかりチームの習慣になっているものです。

あるプロジェクトでは顧客まで巻き込んで朝会をやり続けたことがあります。そんなのあり得るの、と思ったかもしれません。確かに、その顧客は朝会をやる文化はなかったのですが、こちらから

「朝会やりましょう、でも15分ね」

と提案して、始まってしまえばこっちのものです。あとはスケジューラに繰り返しの予定として入れておけば

「朝会は毎日やるものだ」

と刷り込み完了です。

朝会を報告する場にしない

朝会が苦手(時間的な意味合いではなく)に思っているメンバがいたら、それは朝会で報告しなければならないと思っているからだと思うのです。

「えっ、報告するじゃん」と思ったら…確かに昨日の実績、今日の予定、困ったこと、特に昨日の実績を作業報告だと思わなくもないですよね。いや、やはり報告と受け止めるのが普通なのかも。

朝会を報告する場だと思って参加すると、やはり言ったことに対してアレコレといちゃもんがつけられるのではないか、実際、あれこれ言われてしまうと責められている気がしてきてやになってしまいますよね。

だったら、朝会を報告する場にすることをやめてしまいましょう。だって辛いでしょう。そんな朝会。やめましょう、報告するのは。

朝会を強制的に伝える場に

朝会でも進捗会議でもなんでも全く気にしない人がいます。ええ、ワタシもそうですけれど。

どうして辛いと思ったりしないかというと、報告する内容を聞いてもらうと思っていないからです。どう思っているかというと、

「自分のやっていることを強制的に伝える場」

だと思っています。

どういうことかというと、自分のやっていること、例えば、今日やる予定でワタシの作業を進めるために関係するメンバの時間を確保したり、するためだと思っています。
つまり、協力を得るために強制的に聞いてもらう場に位置付けているということです。

「今日はこれをするから、時間をあけて手伝ってね、よろしくね」

 と言っているのと同じです。それもチームメンバ全員の前で。

継続的コミュニケーション

 朝会は毎朝行います。プロジェクトが続いている限りは。言い換えれば、継続的なミーティングです。しかも、強制的に伝える場に変えてしまうなら、継続的に(半ば強制的に)コミュニケーションをとるということです。

そう、継続的コミュニケーションの誕生です。
#ちょっとかっこいい

継続的コミュニケーションには次の特徴があります。

  • メンバを巻き込んで強制的に伝える場で行うので結果に責任を持てるように準備する
  • チームの中の個人としての説明責任がはっきりする

そりゃそうですよね。巻き込むのに結果に責任を持たなければ誰も付き合ってくれませんし、巻き込む以上、何をしたいか説明するのは自分ですし。

 

 

 

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