中堅エンジニアやシニア層のエンジニアを育成する

  

「エンジニアを育成する」と聞いて思い浮かべるのは新人や若手のエンジニアに方法論や技術スキル、仕事を終わらせるために必要なメンタルの領域に近い基礎スキルを業務を通じてインストールすることだと思うんですよ。

まあ、そうですよね。一人前になって欲しいので。

その発想だと置いていかれるのが中堅やシニア層のエンジニアです。中堅エンジニアにもなれば、仕事を任されて独り立ちしていてもらわないとどうしようもないわけですけど。ましてやシニア層のエンジニアにはサイズは別にしてプロジェクトチームでもリードしてもらわないとビジネスにならないのですけれど。

技術スキルを対象にした育成

冒頭の出だしのように、新人エンジニアや若手エンジニアはまだ仕事の仕方がそれぞれのエンジニアとして確立していないのであれこれとネタを提供して上げたいところです。

ITのエンジニアですから仕様を実装できるスキルを身につけていなければリソースにカウントしてもらえませんし、それをしてもらわなければマネジメントサイドも当てが外れて困るのでそこをなんとかしようとするわけです。

ITエンジニアの技術スキルは繰り返し同じ作業を覚えるのではありません。一品もののコードを仕様毎に実現しなければならないのでそれはそれで要求レベルが高いので、繰り返し作業を早くするという観点よりは、思考の導き方や意思決定の仕方を学ぶのが良いと思います。

まあ、新人エンジニアや若手エンジニアの育成はそれなりになるのでよしとして。

中堅エンジニアやシニア層の場合

 必要なのか、という疑問もなくはないですが立場が変われば中堅やシニア層であっても育ってもらわなければならないこともあります。

とかく、人は楽をしがちで学習して身につけこれでできるというやり方をやりたがります。つまり、必要性に迫られなければ新しい技術や手法は覚える必要性がないのでリソースを割くことはしません。

ただし、興味を持つテーマを見つければ飽きるまで調べたり、試したりすることもありますけど。

そのような中堅エンジニアやシニア層のエンジニアに対して勉強しなさいとか、こんな手法があるよと言ってもやった試しがほぼないのでやらないエンジニアは言ってもやららないです。

とはいえ、業務命令を出せる権限を持っていても、やれと言われてやる仕事は楽しくないですし。

環境に放置する

一つのやり方としてですが、やらざるを得ない環境を作ってそこに投げ込むというやり方があります。

エンジニアの業か、制約条件が多い方がエンジニアがその気になってくれるという性質を利用するわけです。Mが多いので。

例えば、これまでマネージャが仕切ってきた会議体のファシリテーションから会議体の結果までのロールを出席するメンバ全員に共同責任を負わせるというやり方です。

ただ全部やれとは言わず、権限までデレゲートをすることで裁量を持たせるところがポイントです。

マネージャはその会議に同席はしますが一切口を挟まないことがルールです。口頭では。

ここで使うのがチャットツールです。全員のグループを作り、そのグループに対して気づいたことだけを容赦無くメッセージを投げ込みます。

中堅エンジニアやシニア層のエンジニアはそれまでマネージャにある意味ぶら下がっていた環境にいたわけです。そのぶら下がるところを取っ払って、君たちで全部やってと当事者に強制的に役割を変えるのです。

これで意識が少しだけ変わります。あれ、やばいなと。あと、そのまま放置するとグダグダになるし、始末も面倒なので気づきを投げ込むことでフォローする体を作ります。

 

これやっておかないと暴走されても困るし、お通夜になっても困るので。

 

 

 

 

 

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