採用活動で学生を採用するかは父性本能で判断すると良い

2018年度の採用活動では既に内々定は出始めているのだろう。相変わらずの売り手市場のようで、貴重な人的リソースが無駄に買い叩かれなくて良いことだと思う。新卒社員の給与も何十年も前から変わっていないような感じがする(思いの外、上がっていない)が、実際そうなんだろうし、だからyahooなどは条件付きで待遇すると言っているのだろう。

特に企業が欲しいと思っているデータサイエンティストは奪い合いなのだろう。ただ、そうした学生はごく一部で、多くの学生はそれ以外だから、従来の聞いたことがある大企業や研究室や就職課の斡旋で候補企業を選ぶというやり方は多分、80年代と変わっていないだろう。

ただ、知っている企業の知っている、が変わってきている。大手のメーカではなく、メルカリやアカツキなどのWebサービスの企業がそうした企業のサービスを介して知る機会が増えているからだ。

SIerの定員割れ

従来のSIビジネスやSESや常駐型のシステム開発や維持管理をしている企業の採用はより難しく(=募集予定枠の未達、定員割れ)ばかりなのではないか。

自社サービスなどを持たなければ、そのSIerはサービスを提供する企業の裏方に徹することになるわけだから、学生に知られようがないのである。

根こそぎ、優秀な学生はWebサービスの会社に持っていかれる。その選定で篩から落ちた学生がSIerの規模順でまた篩にかけられるのだ。

人の能力を知ることの難しさ

普段からチーミングを考え、実践していると、人の能力を見極めることは難しい。プロジェクトの規模がそれなりにあると、ついつい頭数だけ揃えているマネージャがいるが、そうしたプロジェクトでは概ねトラブる。

プロジェクの目的達成のためにチームとしてのスキルセットを把握することが必要だとなんども書いたのと同じように人が持っているスキルを知ることもまた難しい。

エンジニアは普段からプロジェクトでそうした経験を積んでいるにも関わらず、そうしたチーミングでのメンバ候補を選ぶプロセスにおいてサイエンスやエンジニアリングが生かされることはまだないのだ。

一体いつになったらそうしたことが可視化されるのだろう。

候補として採用を判断する上で

採用したいと決めれば(学生がその気になってくれるかどうか次第だが)、ほぼほぼ配属されることが多い。

これはこちら側に人を見る目がなければ、担当する事業にフィットしないエンジニアを抱え込んでしまうことになる。そうなってしまっては、職場のエンジニアも配属された新人エンジニアも不幸になるだけだ。

そうしたことを避けるために、学生を採用候補とするかどうか1点だけ気にしていることがある。

面談をしていて、学生が会社を辞めるまで面倒を見られるかどうか、だ。

それもあって、学生に年齢が近い若手と話をさせて、ぶっちゃけた会話を二人でしてもらうようにしている。これはこちら側も若手を通して学生が後輩になったら一緒に仕事をやりきれそうかを見ているし、学生側もつい数年前まで学生だった先輩(予定)の仕事を見て自分でもやれそうかを考えて欲しいからだ。

まあ、そうして学生を見ると父性(母性か)本能が働くというか、あまり若手のエンジニアに高すぎる要求をするのは馬鹿げたことだと思ったりもする。

 

 

 

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