「君達はまだ1円も稼いでいない」おじさんエンジニアは自分がいくら稼いでいるか知らない

新卒のエンジニアが集合研修や配属後の職場でこんなことを言うおじさんエンジニアがいる。

 

「君達はまだ1円も稼いでない」

 

そうだ、新卒で入ったあとの初めて夏の賞与を(気持ちだけ)もらったときにこんなことを言っていたお兄さんエンジニアがいたのを思い出した。

 

「夏の賞与は前の半期の俺たちの稼ぎなんだよ。いなかったのに貰えて云々…」

 

「それで」としか思いようがない。半期前の功績を賞与の制度にしているのは人事だし、入社して間もない新卒エンジニアに賞与を配布しているのも人事が制度として作ったものだ。文句があるなら人事に言ってくれ。

 

冒頭の「1円も稼いでいない」は新卒エンジニアに対して何を言いたいのだろうか。

ポジティブに取って、早く事業に貢献できるように力をつけてくれよ、ならそう言った方がいいし、そう思うなら、新卒エンジニアが戦力になるように関わればいいだけだ。

ネガティブに見るなら、本来、俺たちが貰うはずの給与の上前をはねやがってとでも思っているのだろうか。

いや、ポジティブにもネガティブにも微塵も思っていないだろうし、単に新卒エンジニアとコミュニケーションを取りたいのに接し方がわからなくて難癖をつけている近所のいじめっ子の小学生のようなものだ。

 

先輩はいくら稼いでいるんですか

「まだまだひよこでご迷惑をお掛けします。先輩はすごいエンジニアさんなのですね。先輩がエンジニアとしてどれだけすごいのか勉強したいのでslideshareやカンファレンスで発表したスライドをいくつか紹介してください」

 

「○○さんのようになりたいと思います。○○さんは年間どのくらいのビジネスサイズの案件をキャリーされているのですか。それってどのくらいのROI出ているのですか」

 

今だったら(今から新卒をやり直すのは嫌だなぁ)こんなことを言うかもしれない。言ったら言ったで刺されそうだけど。

でも、身内に、それも新卒のエンジニアに対して、その新卒のエンジニアがどうにもしようもないことを言うのはクレーマーみたいなものだし、おじんさんエンジニアのストレス解消かコミュ障の現われでしかない。

受け流すことに限る。

そんな1円も稼いでいないおじさんエンジニアは、自分にどれだけのコストが掛かっていて、どれだけ稼いでいるかを知っていることはまずない。

そうしたことを知っていたら、稼ぐことの大変さを身に染みてわかっているからこそ、言わない。黙って、早く現場に来て助けてほしいと思うものだ。

何より、新卒が配属されるとその小さなチームが新しいエンジニアを迎えると言うだけで華やかになる。

まぁ、数ヶ月くらいだが。

でも、そうなったらもう戦力の一人なんだ。