エンジニアとして大事なことは○○から学んだ

某社の役員と話をしてたら、何となくキャリアの話まで及んで、さらに立ち上げた事業の経緯を赤裸々に聞くことになった。それがまた面白くて自然と前のめりになるような引き込まれ方になっているのに気づいた自分に何か大事なことを聞いているのではないかと問い掛けをしようと思いかけたが、それではその何か大事な話の続きを失ってしまいそうで脇に起きつつ話を続けた。

氏曰く、

 

「人生で大事なことは○○から学んだ」

 

のだそうだ。○○と伏せているのは、まあ、大人の事情だということで。

そういったことを思い出して、さて自分はエンジニアとして、何から大事なことを学んだのだろうと問いかけをしてみたが○○を埋められる言葉がさっと出てこない。

何だろうなと思案しつつ、まあ、プロジェクトマネジメントだよな、と。苦笑しつつもエンジニアの専門として選んだ仕事、職種なのだから当然すぎて面白くない。

○○に当たるところは、活動する目的やテーマが当てはまるだろう。だから、自分の場合はプロジェクトマネジメントが当てはまるのだ。

○○を実現するために様々なエンジニアや顧客と関わることになる。関わるということは場を作り、その場に集まってもらって、スポンサーが実現したいことをその場で構築する。構築を介してリレーションが複雑性を増し、深くなっていく。

その場が顧客のやりたいことを実現する場であるということは、その場が顧客を変えていくということではないか。

ここまで思い至った先で辿り着いたのは、顧客を変えていくことをしているのに、自分自身はそのまま変わらないでいられるか、ということだ。

もし、顧客が変わろうとしているのに自分が影響を一方的に与え続けていられるのか。それは間合いを広くとって、実は変わることを避けているのではないかと思うのだ。

顧客が変わろうとしている。その場を(プロジェクトとして)作りながら、自分も変わる。

だから、困難なことが次々と起こったとしても、逃げずにやってこれたのではないか。

もちろん、それは一人でではなく、その場に集まった人がいたから、だが。

そうした場で耳にする言葉が自分を変えてきたのだろう。その意味でも、エンジニアとして大事なことは○○から学んでいるのだろう。

現場にいる限りは。

 

新・人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ

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