メンバに仕事を任せるときに気をつけている幾つかのこと

ここ数年、意識的に自分の業務のうち、デレゲートできる業務はメンバに移譲するようにしている。意識的にしている理由は、端的に言えば自分が今のポジションから抜けても残されたメンバが困らないように実務で訓練する機会を先出しして作るためである。可能であれば全ての業務を何度か任せることでひと通り経験させたいが、ロールに紐づく仕事もあり、そうならないのが組織というものでもある。

業務の移譲という考え方は割と難しい。上司の仕事を部下に丸投げするのとは違う。機会を作り、その機会から継続する業務を受け持ったとき、慌てることがないようにしておきたいという狙いがあるから成功体験を得させたいのと、ルールのある業務であればバイオレーションに引っかからないような仕事の仕方を知ってほしいのである。

業務も蓋を開ければ定型業務と都度内容が変わる業務がある。定型業務はワークフローなり、手続きなりが主管部署により決められているので頻度が少ない業務でもフォローを主管部署がしてくれる。それ以外の、アドホックな業務や企画ぽいものはその都度変わるので定型化のしようがない。それでも企画やオポチュニティを案件化に持っていくようなテーマは、継続的に活動することが必要であるが、キャリーするリーダにより途端にダメになってしまう。そうならないようにしておきたい。

こうしたテーマをメンバに移譲する際に気をつけていたことを箇条書きにしておく。

  • ゼロから考えさせない
  • 目的、完了イメージを言語化させる
  • 進め方のストーリを言語化させる

ゼロから考えさせないのは、知らないことはできないからという理由である。過去の資料を参考に何をすればいいのか共通項を抜き出させる。目的、完了をイメージさせ、口頭ではなく言語化(含む図表化)させるのは頭の中で理解したことをこちらが理解するためでもある。進め方のストーリはプロセスを具体化するためである。

リーダにされるエンジニアにとっては初めのことばかりであるから、それを伴走しながらイメージアップする。イメージアップさせるのはリーダ自身がこれから何をするのかを自分で理解できるだけ具体的にできなければ、他のメンバに仕事を振れないからだ。これで1巡できれば、そのあとのアレンジはお任せである。

あとは相談に乗るくらいしかやることはない。

 

 

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