スタートアップの情熱は後付けである

形もイメージもなければ対象になるものが存在しない。だからそれを好きになったり、可能性を見いだすことはできない。『いやそんなことはない』と言える時点で、すでに対象となるイメージを脳内に持っているか、虚像として捏造している。

事業を立ち上げる、起業家になるといったときにイメージか虚像を持っていなければ、その時点での熱量は全く存在しない。イメージして、イメージして、イメージし続けて、違うと否定し、クシャクシャにして捨て、拾い、また捨てて、いくつものイメージを想像して、言語化して、輪郭をシェイプして行く過程でイメージとの摩擦が生じて熱量が生まれる。これがスタートアップや起業家のもつ熱量を供給し始める。最初は本当にぼんやりとしたイメージでしかない。そのぼんやりとしたもののディテールアップを始めるとコストを投下し始めるために次第に覚悟をしていく。積んであった預金残高は投下に応じて湯水のように減っていく。覚悟と現実はプロダクトへ向かう情熱の燃料に変わる。スタートアップや起業家の情熱は投下したリソースを燃やして得られるのである。

始める前から情熱を持っている自称スタートアップや起業家は怪しい。

 

 

リーン・スタートアップ

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