プロマネを教えることの難しさ
講座のコンセプトを作っている。なかなかイメージアップ出来ず産みの苦しみを足掛けひと月以上味わっている。
長々と引っ張っているのは、そのイメージアップを頭の中でやっているからであり、それは悪手だとわかっていながらそのままズルズルと引きずっていたのは、心のどこかで先延ばししても『まだ』大丈夫だと思っていたからだ。
もう11月である。
さて、講座はプロジェクトマネジメント系で、ただ、想定している受講者はエンジニアをスコープにしていないから、前提知識を下げなくてはならない。
それを踏まえた上で、どう経験をして、知識を得る方法を作り出すか。
講座を設計するとき、ついつい伝えたいことを並べてしまいがちである。それは知っていることを頭の中にある記憶から順番に引っ張り出してくるから起きてしまう。
あるあると言えばあるあるである。
プロジェクトマネジメントだけ教えても
全く仕事に役にたつとは思えない。これについてはやはり以前ブログのエントリに書いたような気がするがどこかは覚えていない。それほど前ではないと思うが。
プロジェクトマネジメントを教えようと思えばとても簡単である。
PMBOKの概念、知識エリア、プロセスの要約をテキストにすればいい。
それを座学で知って、更にワークショップをやってもいいがそれでも面白くはないのは同じである。
知らないことを知って、知識の好奇心をくすぐられる受講者もいるかもしれないが、ほとんどの受講者は、へーとかそうなんだ、くらいの感想しか持たないだろう。
座学は興味を持てないと退屈で苦痛でしかない。
エンジニアにも共通していること
イメージアップの中で設計している講座の目的、伝えたい流れを書き出しては、消しながら関連を紐づける。
その中で自分で書いたことを他人事のように眺め直してみると、割といいことを書いていた。
所詮、プロジェクトマネジメントはプロジェクトでの目的を分解して再構成するアクティビティをコントロールする仕組みでしかない。
この文章は2つの要素を含んでいる。
- 1つは『プロジェクトは目的を分解して再構成するアクティビティである』ということ
- 2つは『プロジェクトマネジメントはアクティビティをコントロールする仕組み』であるということ
それを正として、前者の目的を分解して再構成するアクティビティのアクティビティ自体を作れないエンジニアが存在する。
なぜ作れないのかを見ていると、多分に目的をイメージアップ出来ないのである。イメージアップ出来ないから、目的を定量的にも定性的にも表現できない。説明を求めるとぼんやりしているのはそのせいだ。説明を求めると、それっぽい方向性のことを言うこともあるが、ディテールを質問すると答えに窮するのはそれが原因なのだろうと考えているがどうだろうか。
そんなことを自分で描いたメモを見直して、さてどうするかと再度悩む。
まあ、共通になりそうなテーマを提示して、あれとそれを紐づけるのだろうなぁ。
その際、前提知識のハードルを無意識にエンジニアに設定してしまうから、それを下げるアプローチが必要になる。そこがうまくいくかどうかもまた、やってみないとわからない。
この講座も素振りをするときの受講者を意識しないと実際に講座を受けるセグメントとずれてしまうので、それはバイアスをつけてみなければいけないのも頭痛のタネではある。