成長の目標設定は半年くらいがちょうど良い

業務の目標を1年にしている組織は割と多いのではないか。

目標設定、つまり業績評価を年1回にするのはエンジニア的にというか、怠け者のエンジニアだった頃はそれで十分だった。評価されるような仕事をしていると自覚をしていれば、相応の目標を設定し、KPIもそれに見合う定量的な設定をしていたから、最低限このくらいというあたりは見切りができた。

立場が変わればそうも言っていられなくなり、担当事業の良し悪しで結果は想像がつくから、期待値は下げてしまうのでちょっとやそっとの結果では驚きはしない。

結論から言えば、1人のエンジニアとしての目標設定を1年にしておくのは長すぎる。

なぜか。

それは1年間、自分の目標を覚えていられないからである。

3ヶ月もすれば記憶の隅から消え始める。半年経ったくらいのフォローアップの時期にリマンどされてもそこまでの評価のフィードバックがなければひと月もすれば記憶から消えてしまう。

年度末の評価期間に入り、この1年何をやったかを思い出そうにも、役割として、例えばプロマネとしての数字を残せていたとしても、それは何か自分の成長を伴って数字を残しているのか、保持しているスキルでやれてしまったのか判別つかない。

他のエンジニアはどうかわからないが、自分は通年、目標に設定したスキルをアップする項目を認識続けて活動などしてられない。

三者の目線で見ている限り、メンバもあまり変わらないように感じるが、あなたはどうだろうか。1年間、設定したどのスキルを伸ばすのかを意識し続けられているだろうか。

中間にフォローアップを取り入れていたり、1on1を取り入れていたりするならば、それは期間が長すぎることへの対策なのである。

であれば、本来は目標設定の期間を短くすることでフォローアップを削減できるので対策的には正しい。それをやらない理由は、そうした発想をしない、現状に疑問を持たないからだろうし、それはそれで如何なものかと思う。

目標設定の期間を短くできない理由はない。やろうとするとそれに関わるワークが増え、トータル的にはフォローアップをした方が安く済むとしているからだろう。

でも、エンジニアの成長の観点で言えば、1年は長すぎる。成長への意識は希薄になるし、小さな成長に鈍感になる。

業績的には年度でもいいが、エンジニアのスキルを成長させる目標については業績と切り離して、最低半年でマネージャとエンジニアで会話した方がメリットが多そうだ。

もし、半年で成長に取り組む目標を設定できないとしたら、その業務から離れた方が良いのである。成長できない業務に依存する理由は全くないのだから。