顧客満足度で感じる視点の違い

昨日、木下サーカス公式サイト【トップページ】を家族で観に行った。
確か平日は無料の招待券が手にはいったことと、一度は子供にサーカスを見せてあげようと思ったからだ。
移動式テントの外見は、大きく立派であった。トイレは良くイベントにあるレンタルかと想像していたら、コンテナを改造したようだ。

ところで、一般の人は人生に何回くらいサーカスを観に行くのだろう。自分は確か、2回目である。初めて観に行ったのは確か小学生で、今回と同じように網の球をオートバイがまわっていたので、木下大サーカスだったのではないか。
そのときのあいまいな記憶では、例えば空中ブランコの防護用のネットは、開演時から張ってあったような、気がする。

昨日観に行ったことでとても感心し、プロフェッショナリズムを感じたことは、演目の間にてきぱきと次の演目の準備をするのである。当然、準備をしなければ演技が出来ないことは当たり前なのだが、その振る舞いに無駄がないのである。観覧者は、準備中にクラウン(昔風に言うとピエロ)が笑いを誘うので、あまり気付かないかもしれない。

猛獣ショウでは、中央舞台を2.5mくらいの高さのフェンスでぐるっと囲み、上にネットを帽子のように吊るし、中からライオン、トラやヒョウが出てこないように舞台を組み立てる。そして、(多分)会場の外の檻につながっている格子の通路から猛獣が出てくるのである。
もちろん、事故が起きていけないために、自主的にもしくは行政からの指導かもしれない。それはともかく、次々演じるショウのたびに、その演目にあった舞台を設定する振る舞いに、一人感心していた。

ところで、ショウに付き物なのは、入場前に切符を手にいれたり、並んだりすることがお約束である。手持ちの招待券では、週末で使用する場合は差額が必要で、もちろん、窓口に並んで買った。たまたま並んだときには、前がすぐに空き、窓口に手招きされて、入場券を手に入れた訳だが、そのときの対応に非常にがっかりし、そのあと、また、30分くらい並んで待っている間の気の暗さは、何とも表現しきれない。つまらないことだが、つまらない事が気になるのがヒトであると理解している自分にとって、自己消化するには何とも耐え難い。
人生にそうない、サーカス観覧、たかがサーカス観覧なのだが、これから始まるサーカスに対する期待が萎んでしまう。

最近では、お客様と対する現場の意識改善を図るために、CSと称して顧客満足度向上活動に取り組む企業が絶えない。
自分のプロジェクトでも、製品の不甲斐なさをあからさまにひけらかすメンバがいることがあり、彼/彼女と同席する若年者に悪習が植えつけられてしまうことを恐れる。

 最前線の現場のひとが、その組織の代表なのである。

ただ、窓口と格段の差があるサーカス自体の公演に満足したことで、窓口のひとの対応が払拭された気がした。