夢見るエンジニア


夢を目標にする
組織によっては年度ごとにエンジニア一人ひとり目標を設定し、達成で評価をする目標管理制度を取り入れているところも多い。仕事の目標とエンジニアの一個人としての目標を一致させることは難しいが、仕事の目標を設定するときに視点を変えると仕事とエンジニアの目標をリンクさせた目標設定が出来る。それは5年後、10年後になりたい自分の姿を先の目標として仮置きし、毎年設定する目標に分解して組み込むのだ。いやいや、それでも一致しないと思うなら、仕事として担当する作業を役割と技術に分解してみよう。いま担当している作業で適用している技術の先にあるものは何か、いま担当しているロールの先にあるものは何か、その技術とロールを組み合わせたとき、自分のなりたい姿に一致していないだろうか。もし違うなら、組織に制度として組み入れられているキャリアパスで自分のなりたい姿と一致するものはないか探してみよう。


目標像を仮置きする
「ワタシは何になりたいか」それが定まらないと如何ともしがたい。特に仕事の目標は、自分が進みたい技術領域や役割を明確に持ったほうが良い。組織によっては、キャリアパスが定められていて、配属された職種のキャリアパスが明確に示されているところもあるだろうし、なくてもITSSのようなモデルを参考にしても良い。そのようなモデルを目標に違和感を持つなら、組織やコミュニティの中から尊敬に値する人を思い出してみよう。もしその中で尊敬に値する人がいればその人をモデルにしてもいい。漠然とでも夢や希望があって、それが未踏な領域でなければ先人がすでに居るだろうし、そうでなければ、憧れる人や尊敬する人が一人くらいいるものだ。それでも居ないというなら、自分の趣味の中から尊敬に値する人を探してみよう。

夢見るエンジニア
目標は達成するために設定し、実行する。そして振り返り、次の実行で挑戦するテーマを新しい目標の中に組み込む。これは、アジャイルスクラムのスプリントで“なりたい自分”というバックログアイテムを書き出し、Doneを定義し、自らプロセスを回し、Doneする。そのスプリントを振り返り、次のスプリントにtryすることを選択するのと同じ考え方だ。
なりたい自分は、プロダクトバックログで、今年の目標はスプリントバックログになる。1年では長いから半年でも3ヶ月でもいい。適度な短さがお勧めだ。プロダクトバックログは、自分というエンジニアの目指す姿で、そこに到達するタイムスパンをスプリントという時間幅に分割する。何回かスプリントを回し始めると、なりたい“自分の姿”が変わってくるだろう。それは、それで良い。顧客の要求は時間の経過と環境の変化により変わるものだ。気にすることはない。自分がなりたい姿のオーナは自分だ。


目標はスクラム
自分のなりたい姿とスプリントは時間の単位が違いすぎると思うかもしれない。自分がなりたい姿は5年後や10年後かもしれない。一方スプリントは3ヶ月単位を選択したとき、余りにも時間のスパンが違いすることを不安に思うなら、途中に中継点をもうけよう。1年でも良いし2-3年でも良い。1年ごとを中継点としたとき、スプリントは4回済んでいるはずだ。その4回のスプリントをまとめて、自分の視点を一歩引いて俯瞰するのだ。自分のなりたい姿を5年後としたら、1年スプリントを回していたら山登りなら2合目にあたる。さて、2合目にふさわしい結果が出ているだろか。それとも自分が目標とした結果に見合っていないのだろうか。スプリント毎の振り返りでは気付かなかったことがないだろうか。次の1年の4合目を目標としたときに、何をしたらよいか意識して書き出せただろうか。いままでスクラムは言葉を知っていたけれど、中身を知らなかったとしても、今は少しだけ知ったことになる。スクラム自身、システムを作るための手段に過ぎないのだから、その手段を上手く使って夢を達成しよう、自分がなりたい姿のオーナは自分だから。




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