なりたい自分に成るためにキャラクタをチューニングする

キャラクタは影響される
ほら、任侠映画を観た後、恰も自分が高倉健になったつもりで映画館出てくるじゃないですか。いまなら、シンジくんですか、エヴァの。カヲルカオルくんかもしれない。
人のキャラクタって、外的な影響を受けやすいものだと思うんですね、ワタシは。

エンジニアとしてなりたい自分の姿、どう描いていますか。多分、いやほとんどの人はロールモデルを置きなさいと言われてもイメージ持てないと思うし、益してや、具体的な人物像なんてこれっぽちもないんじゃないかなって思ったりします。
#そんなことないですかね?

確かに、これまでワタシは

“エンジニアとして自分の成りたいロールモデルを持ちなさい”


って、言い続けてきたし、これからも言い続けますが、受け手、読み手のエンジニアがどれだけロールモデルを持てるかちょっと不安になったのですね。
なぜなら、ワタシ自身、ロールモデルを持っていますが、担当する業務がどっと増えたりするなど変化するとちょっとその変化が自分の気持ちに影響することを改めて知ったからです。

とは言え、以前から持っているロールモデルがなくなったとかではなくて、そのロールモデル自体は揺らぎないものですが、微妙に変化しきているなと実感していることもあって、自分もそう感じるなら、他の人だって自分よりインフルエンスするのではないかな、と推し量ったのです。


キャラクタは変わる
特に、年齢の若いころは、人格形成は発展途上ですから、どんどん変わっていくものだと思います。そして、社会人になっても、根本的なものはさほど変わらなくても仕事場の先輩に「これは敵わない、すげぇ!」と思えば、“憧れ”の一つも思うものです。

実際、「○○さんの仕草がかっこいい」なんて聞いたことがあるし、ワタクシゴトながら、とあるところでファシリテーションを絶賛されてマネしたい、といったこともあったりして、

“誰かが誰かに影響を与えるなんていうことは日常にあるものだ”


、と思ったりします。

ワタシ自身がロールモデルを持つようになったのも、先の例に外れず、ある時期の上司と、とあるプロジェクトをしたときのプロジェクトマネージャの仕事ぶりに共感して、

“あの人には成れないけれど、あの人達の良い所は盗める”


と思って“良い所”を身に着けようとしたことが発端です。

その観点から言えば、ワタシ自身のキャラクタは見違えるように変わったらしくて、身に着けようとしはじめたときの上司が周りに漏らした言葉を人づてに聞いたそのときは、変わろうとしていたワタシは気にしなかったのですが、今思えば、キャラクタが変わったように見えたのだろうな、と思い返すことができます。


キャラクタをチューニングする
人のキャラクタの根本となる物を“軸”とするなら、その“軸”は“先天性の性格”にかなりの部分が占められるから、そうそう変わることはないと思いますが、“後天的な性格”については意識することで変えられる要素もあるので、ある意味チューニングができる“可能性”があります。

実際、ワタシ自身の変えられたキャラクタの部分は“後天的な性格”の部分だったと思います。
チューニングの仕方も、ロールモデルをその当時は、そんな言葉なんて知らなかったハズだし、知っていたからと言っても、実行するのとはまた別な話ですから、自分の目で見える環境についてもワタシ自身についても目に見える風景を情報としてワタシ自身に取り込み、

“いつ必要になるかわからないけれど、とにかく自分の腹の中に押し込んで必要になったら取り出せるようにしておく”


ことを意識しながらワタシのキャラクタを無意識にチューニングしていたのかもしれません。
実際、満員電車の中で起きていて、身動きが取れなくても、毎日通過する風景で変わっていく街並み、例えば、工事が始まったとか、外壁塗装をし始めたとか、そう言ったたわいのない差異を感じることにある意味強く関心を持てるようになったのも事実です。


意識的に小さな変化でチューニングを始める
何も意識せず、キャラクタが変わることはないと思います。そこには、必ず、意識/無意識を問わず、自分自身が何らに影響を受けていてるからこそ、自分の意思で、無意識なら深層心理の中で変わろうと“意識的に”変わろうとしているのだと思います。

意識/無意識を問わず、エンジニアとして恣意的に変わりたいのなら、はじめから大きな方向転換は狙わず、プロジェクト化する前にフィージビリティスタディをしてから事業化するのと同じように、小さなことから試みた方が良いのは当然のアプローチです。

小さな変化への挑戦の失敗は、自分自身にとって大したシコリを作ることもないでしょうから、兎に角、“なりたいエンジニアになるために”少しずつチューニングすることを試みることで成功体験を重ね、自分の中にいつ役に立つかわからないけれど、なりたいワタシに成りたいのだから兎に角詰め込んでおくためのキャラクタのチューニングをすることを薦めます。