トラブルプロジェクトに巻き込まれてもただ巻き込まれない


トラブルプロジェクト、いろいろな形があるけれど巻き込まれてうれしいようなことじゃない。だから、レビューアをするときは、トラブルになったときに契約元と会話できるベースラインを作っておくことを一つの要素としてチェックしている。まぁ、すべてを自分がレビュー出来るわけでもないから、横から滑り落ちたプロジェクトがトラブルのは仕方がないですが、それにはワタシを巻き込まないで!っていいたい。宜しくお願いします。


トラブルは突然にワタシを巻き込む
穏やかな週明けのとある時間、急に周りがざわざわし始めて、ちょっと回りを見ると目が合う。危険だ。そう、本能が自分に警告する。危険だと。「案の定、ちょっといいかな。」ってナンパされる。


こう見えても、人当たりは柔らかい方なので、第一声から断ったりしない。だから、「はい、いいですよ。」と応えてしまう自分にココロの奥からアラーム音が鳴り響く。危険だ、逃げろ、って。でも、ココロと体は相反する行動を取るから不思議だ。「何か必要なものありますか。」って。おいおい、いまココロの奥から危険信号を感じたんじゃないのかって。バカだ。馬鹿としか言いようがない...。


トラブルプロジェクトは今どこにいるのか
ドナドナされて、会議室に連行されるワタシ。続いて入るオジサン達は、顔見知りの面々ばかり。「いやぁ、実はさぁ...。」
実は薄々聞こえていたのだが、とあるプロジェクトがトラぶっているらしい。最後に入ってきたのは当事者のマネージャがすまなさそうに入ってきた。


「彼のところのプロジェクトを助けてあげてほしい。」単刀直入に会話ははじめられた。「(やっぱりそうか...)」「現場のプロジェクトマネージャを助けてあげて欲しい。負傷したエンジニアは後方に送り返した。これ以上負傷者を出したくない。プロジェクトマネージャは今頑張っているが、折れたらプロジェクトとしても困る。」と。


「イヤイヤ、ワタシ、ソレホドツヨクナイデスヨ。」と言うと、どっと笑いが出る。「(いえホントそういうの嫌なんですよ。だから、レビューで厳しく指摘しているんですよ。)」っていえないので、今どうなっているか現状把握をする振りをして当事者のマネージャに現状をゲロさせる。


「(バカですね。)」というのが提案書をみたときのココロの第一声。中途半端。誰がこの提案書を作り、誰が承認したのか。正座をさせて小一時間こんこんと問い詰めたい。レビューしたレビューアもシバキたい。


オジサン達はやっぱりスゴイ
その後、当事者のマネージャと別のオジサン達とのミーティングにも招待されまして。借りてきた猫のようにおとなしく。眠いのでね。もう、ハイパースリープモードに入りそうです。


そのミーティングにお呼ばれした面々は、かなりの実力者のオジサンばかりでして。その面々をみて思ったのは、これは“学びの機会だ”って。ガンガンと鐘が鳴っている。学べって。高度なトラブルシュートを学べって。了解です。らじゃー。


要約すると、トラぶっているので契約元とテーブルについて、ベースラインを合わせて共通点から会話を始めないと交渉も何も出来ません。だから、現状を事実で把握するのですが、その把握の仕方がスゴイ。もちろん、出席者が夫々持ち合わせているトラブルプロジェクトの情報は較差があるので、そこを揃えさせつつ事実に基づいて整理しながら、強みと弱みとマークしていく。それをしながら、次の機会にどこまで話せるかを見極めていくのだ。


やっていることは、このミーティングの前に拉致られたときにワタシが事情聴取したやりかたと同じだけれど、押さえ方が上手だな、って。トラブルプロジェクトに巻き込まれる巻き込まれ方は色々あるけれど、ファシリテーションしながらシナリオを書くスキルは大事です。巻き込まれたほうの身を守る意味でも。